自然人以外のものが納税義務を負う場合

【相続税の納税義務者】
 相続税の納税義務者は、原則として個人に限られる。
 法人等が遺贈によって財産を取得した場合には、その法人等はもっぱら法人税の納税義務者
として、法人税の課税関係が生ずるにすぎない。

【人格のない社団等に納税義務が生じる場合】
 ところが、法人税法では、法人所得のうち、公益法人または人格のない社団等の非収益事業
に係る所得等を非課税とし、さらに所得概念から資本等取引に係る収益を除外していることか
ら、被相続人がこれらの法人等の非収益事業に対して財産を遺贈し、または、これらの法人等
を設立するための財産の提供を遺言した場合において、その遺贈者の親族その他その者と特別
の関係がある者の相続税または贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときは、
これらの法人等を個人とみなして、贈与税又は相続税を課することにしている。

【持分の定めのない法人に納税義務が生じる場合】
 持分の定めのない法人に対し財産の贈与、遺贈又は設立のための提供があった場合において、
その贈与、遺贈又は提供によりその者の親族その他これらの者と特別の関係がある者の相続税
又は贈与税の負担が不当に減少すると認められるときは、その持分の定めのない法人を個人と
みなして、贈与税又は相続税を課する。

【法人税等相当額の控除】
 個人とみなされるものの贈与税又は相続税の額については、その個人とみなされるものに課
される法人税等相当額を控除する。

【住所の判定】
 納税義務者の規定の適用上、個人とみなされるものの住所は、その主たる営業所又は事務所
の所在地にあるものとみなす。

【贈与税額の計算】
 個人とみなされるものの贈与税額は、贈与者の異なるごとに、その贈与者の各一人のみから
財産を取得したものとみなして算出した場合の贈与税額の合計額とする。

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会計プロフェッショナルの税務事案奮闘記
深井和巳 監修
日本公認会計士協会京滋会 編著

租税法判例について、日々生起する相談案件を、京都で開業する公認会計士事務所で働く会計士により、判例中心で読み解くストーリー仕立てで構成。