所得税

平成30年度税制改正では、改正前の所得控除方式から変更した場合に税負担の変動が急激なものとならない「逓減・消失型の所得控除方式」が採用されます。

そこで基礎控除については、
①控除額を一律10万円引き上げ、
②合計所得金額が2,400万円を超える個人については
その合計所得金額に応じて控除額が逓減し、
合計所得金額が2500万円を超える個人については
基礎控除の適用はできないこととされます(新所法86①)。

なお、地方税についても同様とされます(新地方法34、同法314の2)。

 

図表 基礎控除額

合計所得金額(注)     基礎控除額
  改正前   改正後
 所得税  住民税所得割  所得税  住民税所得割
2,400万円以下     38万円 33万円  48万円 43万円
2,400万円超2,450万円以下  32万円 29万円
2,450万円超2,500万円以下  16万円 15万円
2,500万円超  -  ―

(注)年末調整において、基礎控除の適用を受ける場合に合計所得金額の見積額を申告することとされます(新所法190二ホ、同法195の3①②)

なお、地方税においては、前年の合計所得金額で判定されます。また、前年の合計所得金額が2,500万円を超える所得割の納税義務者については、「調整控除(地方法37、同法314の6)」の規定を適用しないこととされます(新地方法37、同法314の6)。

【算式】

給与所得の金額=給与等の収入金額-給与所得控除額-所得金額調整控除(注)

(注)所得金額調整控除
(給与所得控除後の給与等の金額※+公的年金等に係る雑所得の金額※-10万円)

※その金額が10万円を超える場合には、10万円

 

その年の給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額(以下「給与所得額を控除後の給与等の金額」といいます。)及び公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除した残額(以下「公的年金等に係る雑所得の金額」といいます。)がある居住者で、給与所得控除後の給与等の金額及び公的年金等に係る雑所得の金額の合計額が10万円を超えるものの総所得金額を計算する場合には、
①給与所得控除後の給与等の金額給与所得控除後の給与等の金額が10万円を超える場合には10万円)及び
②公的年金等に係る雑所得の金額(公的年金等に係る雑所得の金額が10万円を超える場合には10万円)
の合計額から10万円を控除した残額を、「所得金額調整控除」としてその年分の給与所得の金額から控除することとされます。(新措法41の3の3②)

なお、公的年金等に係る確定申告不要制度における公的年金等に係る雑所得以外の所得金額を算定する場合には、所得金額調整控除が給与所得の金額から控除することとされます。(新措法41の3の3⑦)

年金以外に特に高額の副収入がある方の場合

 

平成30年度税制改正では、世代内・世代間の公平性を確保する観点から、公的年金等控除について、
①控除額を一律10万円引き下げ、
②公的年金等収入が1,000万円を超える場合には、控除額195.5万円を上限とする、
③公的年金等収入以外の所得金額が1,000万円を超える場合には控除額を10万円引き下げ、
2,000万円を超える場合には控除額を20万円引き下げられます(新所法35①、新措法41の15の3①③)。

公的年金等控除額の速算表

公的年金の収入金額
(以下表中Aとする)

公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額
改正前 改正後
1,000万円
以下
1,000万円超
2,000万円以下
2,000万円超
65歳以上 330万円以下 120万円
(Aを限度)
110万円
(Aを限度)
100万円
(Aを限度)
90万円
(Aを限度)
330万円超
410万円以下
A×25%
+37.5万円
 A×25%
+27.5万円
 A×25%
+17.5万円
 A×25%
+7.5万円
410万円超
770万円以下
A×15%
+78.5万円
 A×15%
+68.5万円
 A×15%
+58.5万円
 A×15%
+48.5万円
770万円超
1,000万円以下
A×5%
+155.5万円
 A×5%
+145.5万円
 A×5%
+135.5万円
 A×5%
+125.5万円
1,000万円超 195.5万円 185.5万円  175.5万円
65歳未満  130万円以下  70万円
(Aを限度)
60万円
(Aを限度)
50万円
(Aを限度)
 40万円
(Aを限度)
130万円超
410万円以下
A×25%
+37.5万円
A×25%
+27.5万円
A×25%
+17.5万円
A×25%
+7.5万円
410万円超
770万円以下
A×15%
+78.5万円
A×15%
+68.5万円
A×15%
+58.5万円
A×15%
+48.5万円
770万円超
1,000万円以下
A×5%
+155.5万円
A×5%
+145.5万円
A×5%
+135.5万円
A×5%
+125.5万円
 1,000万円超 195.5万円 185.5万円  175.5万円

その年の給与等の収入金額が850万円を超える居住者で、

①特別障害者に該当するもの、
②年齢23歳未満の扶養親族を有するもの、
③特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族を有するもの

の総所得金額を計算する場合には、給与等の収入金額(その給与等の収入金額が1,000万円を超える場合には、1,000万円)から850万円を控除した金額の10%相当額を「所得金額調整控除」としてその年分の給与所得の金額から控除することとされます。(新措法41の3の3①)

なお、所得金額調整控除は、年末調整において、適用できることとされます(新措法41の3の4⑧)

【算式】

所得金額調整控除=(給与等の収入金額(注)-850万円)×10%

(注)その給与等の収入金額が1,000万円を超える場合には、1,000万円

平成30年度税制改正において
控除額を一律10万円引き下げられるとともに、
給与収入が850万円を超える場合の給与所得控除額が195万円に引き下げられます。

給与所得控除の上限額が適用される給与等の
収入金額を850万円(改正前:1,000万円)
その上限額を195万円(改正前:220万円)に引き下げ

ただし、子育てや介護に対して配慮する観点から、22歳以下の扶養親族が同一生計内にいる者や特別障害者控除の対象となる扶養親族等が同一生計内にいる者については、負担増が生じないよう「所得金額調整控除」が創設されます。

図表:給与所得控除額

給与等の収入金額 給与所得控除額
改正前 改正後
162.5万円以下 65万円 55万円
162.5万円超 180万円以下 収入金額×40% 収入金額×40%-10万円
180万円超 360万円以下 収入金額×30%+18万円 収入金額×30%+8万円
360万円超 660万円以下 収入金額×20%+54万円 収入金額×20%+44万円
660万円超 850万円以下 収入金額×10%+120万円 収入金額×10%+110万円
850万円超 1,000万円以下 195万円
 1,000万円超    220万円

 

平成30年分以後の源泉徴収事務のポイント
~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しで変わる留意点 ~

2.配偶者特別控除 ~改正の内容~

居住者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には配偶者特別控除の適用ができないことは従前どおりです。

しかし、合計所得金額が1,000万円以下である居住者のうち、合計所得金額が900万円以下である場合には、最高額38万円の控除が適用される配偶者の合計所得金額の上限額が従来の40万円未満から85万円(給与所得の場合、給与の収入金額150万円)以下に大幅に引き上げられました。

また、配偶者特別控除の適用が受けられる配偶者の所得金額要件が従来の76万円(給与所得の場合、給与等の収入金額141万円)未満から123万円(給与所得の場合、給与等の収入金額201万円)以下へと緩和されました(所法83の2①)。

そして、今回の改正により配偶者控除の場合と同様に、合計所得金額が900万円超950万円以下の居住者については、その者の配偶者の合計所得金額に応じた配偶者特別控除の額をそれぞれ従来の3分の2相当額とし、合計所得金額が950万円超1,000万円以下の居住者についても同様に配偶者特別控除の額をそれぞれ従来の3分の1相当額とすることとされました(所法83の2②)

これにより改正後は、居住者のその年分の総所得金額、退職所得金額または山林所得金額等から配偶者特別控除として控除される金額は、居住者の合計所得金額の区分に応じ、かつ配偶者の合計所得金額の区分に応じた金額とされました。

平成30年分以後の源泉徴収事務のポイント
~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しで変わる留意点 ~

1.配偶者控除 ~改正の内容~

配偶者控除に逓減・消失控除の導入

従来、居住者が配偶者控除の適用を受けることができるのは、その者の配偶者で生計を一にするものの合計所得金額が38万円以下である者に限られていました。

このように控除の適用を受けるためには配偶者の所得金額に制限がありましたが、居住者自身の所得金額には制限はありませんでした。

したがって、配偶者控除は居住者が高額所得者であってもその配偶者の合計所得金額が38万円以下であれば控除することが認められていました。

しかし、今回の改正で税収中立の観点からの財源確保の必要性や所得再分配機能の回復といった点を考慮して、高額所得者の配偶者控除を不適用とし又は制限することとされ、合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用を認めないこととする措置がとられました(所法83①)。

この措置が導入されたことに伴う税負担差の激変を緩和するため、居住者の合計所得金額の増加に応じて配偶者控除額が逓減・消滅する措置が設けられました。
すなわち、合計所得金額が1,000万円以下の居住者のうち、合計所得金額が900万円超950万円以下の居住者については控除額が従来の控除額の3分の2相当額の26万円、合計所得金額が950万円超1,000万円以下の居住者については控除額が従来の控除額の3分の1相当額の13万円とされました(所法83①)。

この結果、控除額が改正前と同じ38万円を控除できるのは、合計所得金額が900万円以下の居住者に限られることになりました。

相続開始の直前において
「被相続人の居住用家屋」及び「被相続人居住用家屋の敷地」等を
相続又は遺贈により相続をした個人が、
平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間に、一定の譲渡をした場合には、
その譲渡所得の金額について3000万円の特別控除を適用することができることとされました。

 

【ポイント2】 特例の対象になる「譲渡」とは

①相続の時から譲渡の時まで、居住用・貸付用・事業用に使用されていないもの。

②耐震改修を行い新耐震基準に適合する建物としての譲渡か、家屋を取り壊して土地だけの譲渡。

③譲渡期間は、平成28年4月1日から平成31年12月31日まで。

④相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの間の譲渡

⑤譲渡対価が1億円以内

⑥相続税の取得費加算の特例(措法39)とは選択適用。

 

2017年5月29日

相続開始の直前において
「被相続人の居住用家屋」及び「被相続人居住用家屋の敷地」等を
相続又は遺贈により相続をした個人が、
平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間に、一定の譲渡をした場合には、
その譲渡所得の金額について3000万円の特別控除を適用することができることとされました。

 

【ポイント1】 特例の対象になる「家屋」とは

①昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された家屋
====> 旧耐震基準で建てられた家屋

②区分所有建築物は除外
====> マンション等は適用対象外

③相続開始前に被相続人が1人で住んでいた居住用家屋
====> 相続開始により空き家になった家屋

 

相続開始の直前において
その土地が用途上不可分の関係にある2以上の建築物のある一団の土地であった場合には、
その土地のうち、その土地の面積にその2以上の建築物の床面積の合計のうちに一の建築物である被相続人居住用家屋(母屋)の床面積の占める割合を乗じて計算した面積に係る土地の部分に限ります。(措法35④、措令23⑦)

 

2017年5月25日

次の改正は、平成23年分以後の所得税について適用されています。
1 更正の請求の範囲の拡大(所得税関係)
(1) 当初申告要件の見直し
イ 純損失・雑損失の繰越控除
 純損失・雑損失の繰越控除について、損失が生じた年分の確定申告書を期限内に提出してい
ることが要件とされていましたが、確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定
申告書を提出している場合について適用を受けることができることとされました。
ロ 変動所得及び臨時所得の平均課税等
 変動所得及び臨時所得の平均課税について、確定申告書、修正申告書又は更正請求書にこの
適用を受ける旨の記載があり、かつ、当該所得の計算に関する明細を記載した書類の添付があ
る場合について適用を受けることができることとされました。
 給与所得者の特定支出の控除の特例、資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算
の特例及び資産に係る控除対象外消費税額等の必要経費算入の特例についても同様の改正が行
われました。
ハ 外国税額控除
 外国税額控除について、確定申告書、修正申告書又は更正請求書に適用金額を記載した書類
の添付がある場合等について適用を受けることができることとされました。また、適用を受け
ることができる金額は、当該書類に記載された金額を限度とすることとされました。

(2) 控除額の制限の見直し
イ 青色申告特別控除及び電子証明書等特別控除について、
 当初申告の確定申告書に記載した金額を適用上限とする措置が廃止されました。
ロ 次の事業所得等に係る所得税額の特別控除額の適用について、
 確定申告書、修正申告書又は更正請求書に適用金額を記載した書類の添付がある場合に適用
を受けることができることとされました。また、適用を受ける控除等の金額について確定申告
書に記載された金額を限度とする控除額の制限が見直され、確定申告書に添付する当該書類等
に記載された金額を基礎として計算した金額を限度とすることとされました。
 ① 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除
 ② 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除の特例
 ③ エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の所得税額の特別控除
 ④ 中小企業者が機械等を取得した場合の所得税額の特別控除
 ⑤ 沖縄の特定中小企業者が経営革新設備等を取得した場合の所得税額の特別控除
 ⑥ 雇用者の数が増加した場合の所得税額の特別控除
 ⑦ 所得税の額から控除される特別控除額の特例

2 災害関連支出等の改正
(1) 被災事業用資産の損失の金額に含まれるその災害に関連するやむを得ない支出について、
 大規模な災害の場合その他やむを得ない事情がある場合には、災害のやんだ日から1年超3
年内に支出する費用を追加することとされました。
(2) 雑損控除の損失の金額に含まれる災害関連支出について、
 大規模な災害の場合その他やむを得ない事情がある場合には、災害のやんだ日から1年超3
年内に支出する費用を追加することとされました。

1位:住宅借入金等特別税額控除

2位:信託財産に係る所得の取扱い

3位:みなし譲渡・本法交換

4位:保険金・損害賠償金等の取扱い

5位:資産を寄附した場合の取扱い

6位:収入金額の取扱い

7位:損失の取扱い

8位:所得控除(人的控除)の取扱い

9位:株式を譲渡した場合の取扱い

10位:保険金等の取扱い

但し、予想1位の問題は解けて当たり前です。

予想ランク外の問題にどれだけ対応できるかが 合否の分かれ目になります。

平成25年度税理士試験税法 受験申込者数

法人税法  8,956人(前年 9,274人)

相続税法  5,290人(前年 5,309人)

消費税法 14,575人(前年14,618人)

所得税法  3,304人(前年 3,589人)

全受験者 55,332人(前年58,453人)

※ 給与支払報告書の提出 ※
給与支払報告書の提出期限は、給与の支払いがあった年の翌年の1月31日です。
平成24年中に給与を支払われた方は、給与支払報告書を平成25年1月31日までに、受給者の平成25年1月1日現在の住所地の市町村に提出します。
(注)給与支払報告書の個人別明細書は、個人住民税の課税を行うためのものです。

※ 提 出 対 象 者 ※
平成24年中に給与等の支払いをしたすべての従業員等(パート、アルバイト、法人役員等を含む)です。対象者のうち、1月1日現在の在職者については、給与の支払額の多少にかかわらず、すべて提出が必要です。
また、平成24年中の退職者については、平成24年中の給与支払額の総額が30万円を超える者に提出が義務付けられています。
青色事業専従者への給与(確定申告をしている場合も含む)に該当する場合や、源泉所得税がかからない場合であっても、提出が必要となります。

※ 提   出   先 ※
給与支払報告書の提出先は、給与の支払いがあった年の翌年の1月1日現在の受給者の住所地の市町村です。年の途中で退職された方につきましては、退職時の居住地の市町村へ提出することになります。

※ 給 与 支 払 報 告 書 ※
平成24年に支払った給与等の内容が、平成25年度給与支払報告書の個人別明細書となります。
同じ内容のものが平成24年源泉徴収票(所得税)となり、複写で作成します。

※ 個人別明細書の書き方 ※
1.支払を受ける者の「住所」
給与の支払を受ける人(受給者)の平成25年1月1日現在の住所(生活の本拠地)を確認して記入します。
2.受給者番号
給与等の支払者において、受給者ごとに番号を付している場合は、その番号を記入してください。
3.氏  名
受給者の氏名を記入し、必ず、フリガナ(カタカナ)を付します。
4.「支払金額」~「源泉徴収税額」、「控除対象配偶者の有無等」~「住宅借入金等特別控除の額」の欄
桁数の誤りなどがないよう、所得税の源泉徴収簿から正確に転記します。
5.配偶者の合計所得
この欄に記入される「配偶者の合計所得」の金額に基づいて、市民税・府民税の配偶者特別控除の額が算出されることになりますので、配偶者特別控除の適用がある場合には、配偶者の合計所得を必ず記入します。
6.新生命保険料の金額 及び 旧生命保険料の金額
平成24年中に支払った一般の生命保険料のうち、平成24年1月1日以後に締結した契約に基づいて支払った金額を「新生命保険料の金額」欄へ、平成23年12月31日以前に締結した契約に基づいて支払った金額を「旧生命保険料の金額」欄へ記入します。
7.介護医療保険料の金額
平成24年中に支払った介護医療保険料の金額を記入します。
8.新個人年金保険料の金額 及び 旧個人年金保険料の金額
平成24年中に支払った個人年金保険料のうち、平成24年1月1日以後に締結した契約に基づいて支払った金額を「新個人年金保険料の金額」欄へ、平成23年12月31日以前に締結した契約に基づいて支払った金額を「旧個人年金保険料の金額」欄へ記入します。
9.旧長期損害保険料の金額
地震保険料の控除額のうち、平成18年12月31日までに締結した「長期損害保険契約等」に係る控除額が含まれている者について、平成24年中に支払った長期損害保険料の支払額を記入します。
10.受給者生年月日
受給者が未成年者であるかの判定や同姓同名の方の判別に使用する重要な箇所ですので、正確に記入します。
11.中途就・退職
受給者が平成24年の中途で就職又は退職した場合は、「就職」又は「退職」の欄に○印を付けて、その年月日を記入します。
(注)受給者が既に退職していても、この欄に「退職」の○印がない場合には、引き続き在職しているものとして扱われ、平成25年度(平成25年6月分から翌年5月分まで)の特別徴収の税額通知書が送付されることがありますので、記入漏れがないように注意します。
12.摘   要
『前職』
平成24年中の中途就職者について、前職分の給与と通算して年末調整を行った場合には、前職分の給与支払者の所在地(住所)及び名称(氏名)、前職分の給与等の額・社会保険料等の金額・源泉徴収税額と退職年月日を記入します。
『控除対象配偶者及び扶養親族名』
配偶者控除等の適用がある配偶者や扶養控除の適用がある扶養親族及び16歳未満扶養親族の名前を記入します。
(注)16歳未満扶養親族の名前については、「○○(年少)」と記入します。
『青専、訂正分、追加分』
受給者が青色事業専従者である場合には、「青専」と記入します。
また、給与支払報告書を提出した後に、その記入内容に訂正が生じたり、報告人員を追加したりする場合には、「訂正分」又は「追加分」と赤色で付記して提出します。
『特別徴収の対象にならない場合』
給与等の支払者は、特別徴収義務者として原則市民税・府民税の特別徴収を行うこととされていますが、(1)給与が毎月支給されない場合、(2)給与の毎月支給額が少なく市民税・府民税を特別徴収しきれない場合は、特別徴収の対象になりませんので、「普通徴収」と記載します。
『住宅借入金等特別控除の適用を受けた方の場合』
年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受けた方については、居住開始年月日の項目にその適用を受けた家屋を居住の用に供した年月日を記入します。
なお、所得税における住宅借入金等特別控除額が所得税額を超えるため、年末調整で控除しきれない控除額がある場合には、「住宅借入金等特別控除可能額」の金額(年末調整で控除しきれなかった控除額ではなく、給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書に記載された住宅借入金等特別控除額全額)を記入します。
上記の記載があれば市民税・府民税の住宅借入金等特別税額控除申告書の提出は不要です。
また、住宅借入金等特別控除額が所得税額を超えない場合は、住宅借入金等特別控除可能額の記載は不要です。
13.16歳未満扶養親族
16歳未満(平成9年1月2日以後に生まれた人)の扶養親族の数を記入します。
(注1)扶養控除の適用はありませんが、市民税・県民税の非課税判定には扶養親族の人数が必要となりますので、該当する場合には必ず記入します。
(注2)16歳未満扶養親族が障害者(特別障害者を含みます。)又は同居特別障害者に該当するときは、従来どおり、給与支払報告書(個人別明細書)の「障害者の数(本人を除く。)」の欄に、区分に従って該当の方の人数を記載します。
14.「未成年者」~「勤労学生」の欄
受給者本人について、該当がある項目に○印を付けてください。
(注)未成年者・・・平成5年1月3日以後に生まれた人

Q1 実家の別居の母を所得税法上の扶養控除にできますか?

1 制度の概要
納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受け
られます。これを扶養控除といいます。

2 控除対象扶養親族
控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

3 扶養親族
扶養親族とは、その年の12月31日の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
(2) 納税者と生計を一にしていること。
(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

4 扶養控除額
控除額は、扶養親族の年齢、同居の有無等により次の表のとおりです。(所得税)

  区   分         控   除   額
一般の控除対象扶養親族(※1)           38万円
特定扶養親族     (※2)           63万円
老人扶養親族     (※3) 同居老親等以外の者 48万円
同居老親等      (※4)           58万円

※1 「控除対象扶養親族」とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。
※2 特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人をいいます。
※3 老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
※4 同居老親等とは、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と常に同居している人をいいます。
※5 同居老親等の「同居」については、病気の治療のため入院していることにより納税者等と別居している場合は、その期間が結果として1年以上といった長期にわたるような場合であっても、同居に該当するものとして取り扱って差し支えありません。ただし、老人ホーム等へ入所している場合には、その老人ホームが居所となり、同居しているとはいえません。

「生計を一にする」の意義
Q2 「生計を一にする」というためには同居が要件とされていますか?

A2 「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。例えば、勤務、修学、療養費等の都合上別居している場合であっても、余暇には起居を共にすることを常例としている場合や、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。
なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

地方に住む両親を扶養控除の対象とする場合
Q3 従業員が地方に住む両親を扶養しているとして「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出してきた場合、会社(源泉徴収義務者)はそのことを何らかの書類により確認する必要があるでしょうか?

A3 別居している者を扶養控除の対象とするためには、常に生活費、療養費等の送金が行われているなど「生計を一」にしていることが必要となります。法令上、源泉徴収義務者に対してこれを証明する書類等を提出することまで必要とされているわけではありませんが、正しい扶養控除の計算を行うためには、銀行振込や現金書留により送金している事実を振込票や書留の写しなどの提示を受け確認することをお勧めします。
仕送りの額については、社会通念上で親が生活に必要な金額といったところで、いくらならといったものではありませんが、私個人的な感覚では、月額5万円なら少し肩身狭く、10万円なら大手を振ってというところではないでしょうか。

~法施行後の最初の国外財産調書は、平成25 年12 月31 日における国外財産の 保有状況を記載して、平成26 年3 月17 日までに提出する必要があります。~

(趣 旨)

適正な課税・徴収の確保を図る観点から、国外財産を有する方がその保有する国外財産について申告をする仕組み(国外財産調書制度)が創設されました。

(概 要)

その年の12 月31 日において、その価額の合計額が5,000 万円を超える国外財産を有する方は、その財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した調書(以下「国外財産調書」といいます。)を、翌年の3 月15 日までに、所轄税務署長に提出しなければならないこととなりました。

(国外財産調書の記載事項)

国外財産調書には、提出者の氏名、住所(又は居所)に加え、国外財産の種類、用途(一般用及び事業用の別)、所在、数量、価額などを記載する必要があります。

(国外財産調書の適正な提出の確保策)

国外財産調書制度においては、適正な提出をするために次のような措置が設けられています。

イ  国外財産調書の提出がある場合の過少申告加算税等の優遇措置

国外財産調書を提出した場合には、記載された国外財産に関して所得税・相続税の申告漏れが生じたときであっても、加算税が5%減額されます。

ロ  国外財産調書の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置

国外財産調書の提出がない場合又は提出された国外財産調書に国外財産の記載がない場合(記載が不十分と認められる場合を含みます。)に所得税の申告漏れが生じたときは、加算税が5%加重されます。

災害により損害を受けた場合は、確定申告を行うことで、雑損控除又は災害減免法のいずれかの適用を受けることができます。

(1)雑損控除
災害等により生活に通常必要な資産に損害を受けたときは、一定の金額を所得金額から控除することができます。
これを雑損控除といいます。

例えば自動車の場合で、「生活に通常必要な資産」とは、他に代替交通機関がなく、やむを得ず自動車を使用せざるを得ない場合で、専ら通勤用にのみ使用している場合をいいます。

控除することができる一定金額とは次の<イ>と<ロ>のうちいずれか多いほうの金額です。
<イ>差引損失額-所得金額の10分の1
※「差引損失額」=損失金額-保険金などにより補填される金額

<ロ><イ>の差引損失額のうち災害関連支出の金額-5万円
※「災害関連支出」とは、災害により滅失した住宅、家財を除去するための費用や豪雪による
家屋の倒壊を防止するための屋根の雪下ろし費用などの災害に関連したやむを得ない支出をいいます

(2)災害減免法
災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金などにより補てんされる金額を除きます。)がその時価の2分の1以上で、かつ、災害にあった年の所得金額の合計額が1000万円以下のときにおいて、災害減免法によりその年の所得税が次のように軽減されるか又は免除されます。

軽減又は免除される所得税の額
その年の所得金額       所得税の軽減額
500万円以下      全額免除
500万円超  750万円以下    2分の1の軽減
750万円超 1,000万円以下    4分の1の軽減

所得税は、1年間の合計所得に対して課税されますが、所得の種類は10種類に区分することができます。

1.利子所得   公社債の利子、預貯金の利子
2.配当所得   株式の配当金、農協等からの余剰分配金
3.不動産所得  不動産、借地権、地上権などの貸付けによる収入
4.事業所得   一般会社の利益や、自営業者の所得
5.給与所得   勤務先から受け取る給与や賞与、各種手当
6.退職所得   会社を退職した時の退職金
7.山林所得   所有期間5年を超える山林の伐採や、売却による収入
8.譲渡所得   事業用の固定資産や家庭用の資産などを売却したときの収入
9.一時所得   クイズの賞金や満期保険金などの一時金
10.雑所得   他の9種類の所得のどれにも属さない所得

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(1)事業用車両を売却した場合
事業用車両を売却した時の売却益は何所得になるでしょうか。

それは、「総合課税の譲渡所得」となります。

譲渡所得は、譲渡資産の所有期間によって短期譲渡所得と長期譲渡所得に区分されます。
所有期間 5年以内  短期譲渡所得
所有期間 5年超    長期譲渡所得
※所有期間とは、その資産の取得日から譲渡日までです。

総合課税の譲渡所得には<strong>最高50万円の特別控除</strong>が認められています。

例えば
簿価 50万円の事業用車両を、100万円で売却したとすると
100万円-50万円=50万円の売却益
50万円(売却益)-50万円(特別控除額)=0

この場合、50万円の売却益が出ても、課税譲渡所得金額は0円となります。

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(2)事業用応接セットを売却した場合
事業用応接セットを売却した時の売却益は何所得になるでしょうか。

応接セットなどの少額減価償却資産を売却した場合には、

その売却資産の取得価額によって、所得の種類が次のように区分されます。

その取得価額が、
10万円以上の場合→譲渡所得
10万円未満の場合→事業所得

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会計プロフェッショナルの税務事案奮闘記
深井和巳 監修
日本公認会計士協会京滋会 編著

租税法判例について、日々生起する相談案件を、京都で開業する公認会計士事務所で働く会計士により、判例中心で読み解くストーリー仕立てで構成。