相続税・贈与税・遺言他

1 法人版事業承継税制の後継者要件緩和

下記の場合は、後継者が相続開始直前に役員でなくても、制度の適用を受けることができるようになりました。
(一般措置は①の場合のみ)
① 被相続人が70歳未満(改正前:60歳未満)で死亡した場合
② 後継者が中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則の確認を受けた特例承継計画に特例後継者として記載されている者である場合

2 個人版事業承継税制の対象資産の範囲拡大

適用対象となる事業用資産の範囲に、被相続人または贈与者の事業の用に供されていた乗用自動車で青色申告書に添付される貸借対照表に計上されているもの(取得価額500万円以下の部分に対応する部分)が加えられました。

3 農地等に係る納税猶予等の利子税の特例

利子税を全額免除する特例について、適用期限が令和8年3月31日まで5年間延長されました。

4 特定の美術品に係る納税猶予制度

現代美術品についても、文化資源として美術館での公開が促進されるよう、登録有形文化財登録基準の改正を前提に、適用対象となる特定美術品の範囲に製作後50年を経過していない美術品のうち一定のものが加えられます。

1 改正の内容

① 贈与者死亡時の教育資金残額を相続財産加算
教育資金の一括贈与について、金融機関との契約終了前に贈与者が死亡した場合、受贈者が以下の場合を除き、残額を受贈者が贈与者から相続等により取得したものとみなされます。
 ・23歳未満
 ・学校等に在籍している
 ・教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している
 

② 2割加算を適用
贈与者から相続等により取得したものとみなされる残額について、贈与者の子以外の直系卑属(孫など)に相続税が課される場合には、相続税額の2割加算の対象とされます。
 

③ 受贈者の年齢要件を引き下げ
結婚・子育て資金の一括贈与について、民法改正による成年年齢引下げに伴い、受贈者の年齢要件の下限が18歳以上(改正前:20歳以上)に引き下げられます。
 
 
2 適用期日

上記①②の改正は令和3年4月1日以降に信託等により取得する信託受益権等について、
   ③の改正は令和4年4月1日以降に信託等により取得する信託受益権等について
適用されます。

「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」は、父母や祖父母などから住宅の新築・取得、増改築等のための金銭の贈与を受けた場合、一定の非課税限度額まで贈与税が非課税となる制度です。

 非課税限度額は住宅の種類及び契約締結日に応じて変わり、また、新築等の金額に係る消費税率が10%である場合には、非課枠額が上乗せされます。
 例えば、消費税率10%で一定の省エネ基準などを満たす住宅を新築する場合、
令和2年4月1日~3年3月31日の間に契約を締結すると非課税枠は1,500万円ですが、
令和3年4月1日~3年12月31日の間に契約を締結すると非課税枠が1,200万円となる予定でした。

 この制度を利用するための受贈者の主な要件
・贈与を受けた年の1月1日に20歳以上
・贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下
・自己の親族などから住宅用の家屋の取得をしたものではない
・贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をする

改正の内容
1 非課税限度額の引上げ(据え置き)
 令和3年4月1日~12月31日までの間に住宅用家屋の新築等に係る契約を締結した場合における非課税限度額が、令和2年4月1日~令和3年3月31日までの間の非課税限度額と同額まで引き上げられました。

2 床面積要件の緩和
 合計所得金額が1,000万円以下の者について面積要件を緩和し、床面積が40㎡以上50㎡未満の住宅についても適用できるようになりました。
(改正前:取得要件 2,000万円以下・面積要件(下限) 50㎡以上)

適用期日
 令和3年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用されます。

1⃣ 住宅所得等資金の贈与税の非課税措置

(1)非課税限度額の据え置き
住宅用家屋の新築等に係る契約を、令和3年4月1日から同年12月31日までに締結した場合の非課税限度額が引き上げられます。改正後は、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの非課税限度額と同額に据え置きとなります。

●住宅取得等資金に係る改正前後の非課税限度額

契約締結日令和2年4月1日~令和3年3月31日令和3年4月1日~令和3年12月31日
消費税率10%適用住宅1,500万円1,500万円
それ以外の住宅1,000万円1,000万円

(2)床面積要件の緩和
対象となる住宅用家屋に係る床面積要件の下限について、改正前では50㎡のところ、改正後は、贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円以下であれば、40㎡に引き下げます。消費税率10%適用住宅以外の住宅用家屋であっても、床面積要件の下限引き下げの対象になるとのことです。

●適用時期…令和3年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税
 

2⃣ 教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置

教育資金、結婚・子育て資金それぞれの非課税措置について、適用期限を令和5年3月31日までの2年延長します。加えて、以下の措置を講じます。

(1)贈与者死亡時における相続財産の対象範囲拡大
教育資金の一括贈与について、贈与者死亡時に贈与した資金のうち未使用の残額がある場合(死亡日に受贈者が、23歳未満、学校等在学中、教育訓練受講中のいずれかの場合を除く)、現行では死亡前3年以内の贈与に係る残額が相続税の対象ですが、改正後は、すべての贈与に係る残額が相続税の対象となります。

(2)相続税額の2割加算の適用
教育資金、結婚・子育て資金とともに、贈与者死亡時、子以外の直系卑属(孫等)に贈与した資金のうち未使用の残額がある場合、残額に対応する相続税額を2割加算の対象に加えます。

●教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る改正後の対象範囲等

一括贈与教育資金結婚・子育て資金
相続税の対象となる贈与者死亡時の残額全ての贈与全ての贈与
相続税額の2割加算適用あり適用あり


●適用期限…令和3年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等

例 1/1に夫が死亡、法定相続人が3人(妻と子供2人)の場合は
財産と負債を計算し、差額が4,800万円《3,000万円+(3人×600万円)》を超えていれば、10/1までに相続税の申告が必要です。

海外にある財産も申告の対象?

居住無制限納税義務者非居住無制限納税義務者に該当すれば、国内・国外を問わず、すべて日本の相続税・贈与税の申告の対象となります。

(1)居住無制限納税義務者
相続または遺贈により財産を取得した次に揚げる個人で、取得した時において国内に住所を有する者をいいます(相法1の3①一)。
①一時居住者でない個人
②一時居住者

(2)非居住無制限納税義務者
相続又は遺贈により財産を取得した次に揚げる個人で、取得した時に国内に住所を持たない者をいいます(相法1の3①二)。
①日本国籍を持つ個人
(イ)相続開始前10年以内に国内に住所があった者
(ロ)相続開始前10年以内のいずれの時においても、国内に住所がなかった者(被相続人が一時居住被相続人または非居住被相続人である場合を除く)
②日本国籍を持たない個人(被相続人が一時居住被相続人または非居住被相続人である場合を除く)

遺留分とは何か
~ 遺留分の算出方法 ~

兄弟姉妹以外の法定相続人は、相続の開始後、相続財産の一定割合を確保しうる地位を有しており、これを遺留分といい、被相続人がこれを侵害するような贈与や遺贈をしたときは、遺留分権利者はその効力を奪うことができます。これを遺留分減殺請求権といいます。

■ 遺留分の割合
全体としての遺留分の割合
①直系尊属のみが相続人であるときは(例えば父母のみが相続人)、相続財産の3分の1が遺留分です。
②そのほかの場合には相続財産の2分の1が遺留分です(民1028)

被相続人が債務だけ残して死亡したとき
~ 相続の放棄 ~

相続放棄の手続
相続の放棄をする場合には、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内にその旨を家庭裁判所に申し出なければなりません(民915①、938)
この3カ月の期間を熟慮期間といいますが、相続財産の全貌がわからないケースの場合には、期間の延長を家庭裁判所に請求することができます。
なお、限定承認の場合には、相続人全員が限定承認する必要がありますが、相続の放棄は、単独でも認められます。

財産と債務のどちらが多いかわからないとき
~ 限定承認はどんなときにするべきか ~

民法では「限定承認」の制度が設けられています。
相続財産より債務が多い場合には、相続人は弁済する責任を負いません。

■ 限定承認の手続き
裁判所への申述
限定承認を受ける場合には、相続人全員が、自己のために相続の開始があったことを知った日から、3カ月以内に相続財産の目録を作成して家庭裁判所に申述しなければなりません(民923、924)
したがって、相続人が数人いる場合に、一人でも限定承認に賛成しなければ、ほかの相続人は限定承認することができません。
そのため、多額の債務が予想される場合は、相続放棄をすることも考えた方がよいでしょう。

相続財産を増やすのに協力した人の相続分
~ 「寄与分」とはどんな時に認められるのでしょうか ~

■ 寄与分が認められる場合
寄与分が認められるのは「被相続人の事業についての労務の提供または財産上の給付、被相続人の療養の看護などで、被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与した者」とされています。
この典型的な例として、被相続人に協力して、長い間、農業や中小企業の経営などの家業に、適切な対価を得ることなく積極的に取り組んできた子供や配偶者などが該当するものと思われます。
ただし、親子、親族として当然なされるべき協力や扶助・扶養の程度では寄与分が認められるような特別な寄与には該当しません。

■ 寄与分がある場合の相続分
寄与した者がいる場合の各人の相続分は、相続財産から、寄与分を差し引いて、みなし相続財産を求め、これに法定相続分(または指定相続分)割合を乗じて算定します。
そして、寄与した者の相続分は各人の相続分に寄与分を加えたものとなります。

生前贈与を受けていた相続人の相続分
~『特別受益者』の相続分 ~

■ 特別受益者がいる場合の相続分

特別受益者が得た贈与や遺贈の分を、特別受益として相続財産に組入れ(これを「特別受益額の持ち戻し」といいます)、「みなし相続財産」とします。
「みなし相続財産」をベースに法定相続分または指定相続分に従って各人の相続分を算定します。
そして、特別受益者は、その相続分から特別受益額を差し引いた残額が相続分となるのです。

なお、特別受益の価額が本来の相続分に等しいか、または超える場合には特別受益者の相続分はないことになります。

 

Q:行為能力が制限されている相続人がいた場合は

A:後見人・保佐人を選出します

■ 成年被後見人
精神障害のために合理的な判断ができない状況にある人(成年被後見人)が相続人となった場合には、次に掲げる人がその相続手続をすることになります。

①相続開始前に成年後見人が選任されている場合

選任されている成年後見人

②成年後見人が選任されていない場合

家庭裁判所が選任した成年後見人

ただし、
成年被後見人と成年後見人との間で利益が相反する場合には、特別代理人の選任が必要となります。
成年後見監督人がある場合には、成年後見監督人が成年被後見人を代理することになります。

 

■ 被保佐人

被保佐人が相続人となった場合には、次に掲げる人が被保佐人の相続手続をすることになります。

①相続開始前に保佐人が選任されている場合

選任されている保佐人(同意権または代理権)

②保佐人が選任されていない場合

家庭裁判所が選任した保佐人

ただし、保佐人は複数置くことも可能

Q:被相続人の生死不明時の相続はどうするか

A:「失踪宣告」の手続きをします

失踪により生死不明の状態が、一定期間(普通失踪の場合7年以上、危難失踪の場合1年以上)継続した場合には、失踪者と利害関係がある者は、家庭裁判所に失踪宣告を申し立てることが認められています。そして家庭裁判所は申立てにより公示催告を行って、失踪宣告について審判します。

失踪宣告を受けた人は法律上死亡したものとみなされ、相続が開始します。

民法(相続関係)の改正に伴う見直し
①相続税における配偶者居住権等の評価額を次のとおりとします。
イ 配偶者居住権
建物の時価-建物の時価×(残存耐用年数-存続年数)/残存耐用年数×存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率
ロ 配偶者居住権が設定された建物(以下「居住建物」という。)の所有権
建物の時価-配偶者居住権の価額
ハ 配偶者居住権に基づく居住建物の敷地の利用に関する権利
土地等の時価-土地等の時価×存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率
ニ 居住建物の敷地の所有権等
土地等の時価-敷地の利用に関する権利の価額

(注1)上記の「建物の時価」及び「土地等の時価」は、それぞれ配偶者居住権が設定されていない場合の建物の時価又は土地等の時価とします。
(注2)上記の「残存耐用年数」とは、居住建物の所得税法に基づいて定められている耐用年数(住宅用)に1.5を乗じて計算した年数から居住建物の築後経過年数を控除した年数をいいます。
(注3)上記の「存続年数」とは、次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める年数をいいます。
(イ)配偶者居住権の存続期間が配偶者の終身の間である場合配偶者の平均余命年数
(ロ)(イ)以外の場合遺産分割協議等により定められた配偶者居住権の存続期間の年数(配偶者の平均余命年数を上限とします。)
(注4)残存耐用年数又は残存耐用年数から存続年数を控除した年数が零以下となる場合には、上記イの「(残存耐用年数-存続年数)/残存耐用年数」は、零とします。

②物納劣後財産の範囲に居住建物及びその敷地を加えます。

③配偶者居住権の設定の登記について、居住建物の価額(固定資産税評価額)に対し1,000分の2の税率により登録免許税を課税します。

➃特別寄与料に係る課税について、次のとおりとします。
イ 特別寄与者が支払いを受けるべき特別寄与料の額が確定した場合には、当該特別寄与者が、当該特別寄与料の額に相当する金額を被相続人から遺贈により取得したものとみなして、相続税を課税します。
ロ 上記イの事由が生じたため新たに相続税の申告義務が生じた者は、当該事由が生じたことを知った日から10月以内に相続税の申告書を提出しなければなりません。
ハ 相続人が支払うべき特別寄与料の額は、当該相続人に係る相続税の課税価格から控除します。
ニ 相続税における更正の請求の特則等の対象に上記イの事由を加えます。

⑤遺留分制度の見直しに伴う所要の措置を講じます(所得税についても同様です。)。

⑥その他所要の措置を講じます。

民法(成年年齢)の改正に伴う見直し
【令和4年4月1日以降に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用】

(1)相続税の未成年者控除の対象となる相続人の年齢を18歳未満(現行:20歳未満)に引き下げます。(相法19の3)

(2)次に掲げる制度における受贈者の年齢要件を18歳以上(現行:20歳以上)に引き下げます。
①相続時精算課税制度(相法21の9)
②直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例(措法70の2の5)
③相続時精算課税適用者の特例(措法70の2の6)
➃非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度(特例制度についても同様とします)

結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置の見直し
【次の措置を講じた上、適用期限を2年延長】

(1)信託等をする日の属する年の前年の受贈者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には、当該信託等により取得した信託受益権等については、本措置の適用を受けることができないこととします。
(注)上記の改正は、平成31年4月1日以後に信託等により取得する信託受益権等に係る贈与税について適用します。

教育資金の一括贈与非課税措置の見直し
【次の措置を講じた上、適用期限を2年延長】

(1)信託等をする日の属する年の前年の受贈者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には、当該信託等により取得した信託受益権等については、本措置の適用を受けることができないこととします。
(注)上記の改正は、平成31年4月1日以降に信託等により取得する信託受益権等に係る贈与税について適用します。

(2)教育資金の範囲から、学校等以外の者に支払われる金銭で受贈者が23歳に達した日の翌日以後に支払われるもののうち、教育に関する役務提供の対価、スポーツ・文化芸術に関する活動等に係る指導の対価、これらの役務提供又は指導に係る物品の購入費及び施設の利用料を除外します。ただし、教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講するための費用は除外しません。
(注)上記の改正は、令和元年7月1日以後に支払われる教育資金について適用します。

(3)信託等をした日から教育資金管理契約の終了の日までの間に贈与者が死亡した場合(その死亡の日において次のいずれかに該当する場合を除く。)において、受贈者が当該贈与者からその死亡前3年以内に信託等により取得した信託受益権等について本措置の適用を受けたことがあるときは、その死亡の日のおける管理残額を、当該受贈者が当該授与者から相続又は遺贈により取得したものとみなします。
①当該受贈者が23歳未満である場合
②当該受贈者が学校等に在学している場合
③当該受贈者が教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合
(注1)上記の「管理残額」とは、非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額のうち、贈与者からその死亡前3年以内に信託等により取得した信託受益権等の価額に対応する金額をいいます。
(注2)上記の改正は、平成31年4月1日以後に贈与者が死亡した場合について適用します。ただし、同日前に信託等により取得した信託受益権等の価額は、上記(注1)の信託受益権等の価額に含まれないものとします。
➃教育資金管理契約の終了事由について、受贈者が30歳に達した場合においても、その達した日において上記(3)②又は③のいずれかに該当するときは教育資金管理契約は終了しないものとし、その達した日の翌日以降については、その年において上記(3)②若しくは③のいずれかに該当する期間がなかった場合におけるその年12月31日又は当該受贈者が40歳に達する日のいずれか早い日に教育資金管理契約が終了するものとします。
(注)上記の改正は、令和元年7月1日以後に受贈者が30歳に達する場合について適用します。

参考:文部科学省「2019年度 文部科学省税制改正の概要」P.2
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/zeisei/1412046.htm

 

個人事業者の事業用資産に係る贈与税の納税猶予制度
【平成31年1月1日から令和10年12月31日までの贈与について適用】

認定受贈者(18歳(令和4年3月31日までの贈与については、20歳)以上である者に限る。以下同じ。)が、平成31年1月1日から令和10年12月31日までの間に、贈与により特定事業用資産を取得し、事業を継続していく場合には、担保の提供を条件に、その認定受贈者が納付すべき贈与税額のうち、贈与により取得した特定事業用資産の課税価格に対応する贈与税の納税を猶予します。

個人事業者の事業用資産に係る相続税の納税猶予制度
【平成31年1月1日から令和10年12月31日までの相続等について適用】

認定相続人が、平成31年1月1日から令和10年12月31日までの間に、
相続等により特定事業用資産を取得し、事業を継続していく場合には、担保の提供を条件に、その認定相続人が納付すべき相続税額のうち、相続等により取得した特定事業用資産の課税価格に対応する相続税の納税を猶予する。

自己、自己の配偶者に加え、3親等内の親族、関係する同族会社・一般社団法人等の所有する家屋に居住している者が除外されます。

また、相続開始時に居住していた家屋を「相続前」に所有していた者が除外されます。

昨今、相続登記をしない者が増えており、それが空き家問題等の一因になっていると指摘されていました。
そこで法務省は、相続に係る手続の負担を減らし不動産登記を促進するため、「法定相続情報証明制度」を創設しました。

同制度に係る不動産登記規則の改正省令が4月17日に公布、5月29日に施行され、
全国の登記所(法務局)で「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」の入手申出ができます。

以前は、相続登記や被相続人の預金の払戻し手続等の際、その都度戸籍書類一式を用意する必要がありましたが、新制度では法務局で一定の手続きをすることで、無料で必要な分だけ取得できる「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」を各種相続手続きで利用できるようになりました。

 

非上場株式の評価については、その評価会社の規模に応じて「大会社」、「中会社」、「小会社」に区分され、それぞれ採用できる評価方法が定められています。

大会社の判定基準として従業員数が「100人以上」から「70人以上」に引き下げられます(評基通(案)178)。

これまでより大会社に該当しやすくなり、類似業種比準方式をとりやすくなります。

~ 取引相場のない株式の評価額 ~

非上場株式の評価方法のひとつ「類似業種比準方式」では、評価対象の会社とその類似業種における1株当たりの配当金額、利益金額、簿価純資産価額(比準要素)と類似業種の株価を基に、その評価会社の株式の評価額を算定します。

これら比準要素の比重が、これまでは「1:3:1」と利益金額に重きが置かれていましたが、見直しにより「1:1:1」に割合が均等となります。

類似業種比準方式の見直しについては、平成29年1月1日以後の相続・贈与に適用されます。

~ 取引相場のない株式の評価 ~

類似業種比準方式における”類似業種の株価”の採り方を定めた「財産評価基本通達182」において、「課税時期の属する月以前2年間平均」を追加することで、より平準化された株価を採用できることになりました。

 

 

 平成27年1月1日以降の相続から遺産に係る基礎控除額の改正のため
 相続税の申告報酬についての軽減を考えました。

   相続税申告の料金・報酬の目安 (消費税は別途とします)

基本報酬  100,000円に次の基準による報酬額を加算する
       取得財産の価額   報 酬 額
      7000万円未満  350,000円
      7000万円以上  500,000円
      1億円以上     700,000円~
      3億円以上    1,500,000円~
  取得財産の価額とは、生命保険控除や小規模宅地等の特例適用前の財産総額で算定します。

報酬加算  相続人が複数いる場合 +基本報酬×10%×(相続人の数-1)
      土地の評価(1利用区分ごとに)   +30,000円~
      非上場株式の評価(1法人ごとに)  +75,000円~

   平成27年1月1日以降の相続から遺産に係る基礎控除額が引き下げられます。
  改正前は、5000万円+(1000万円×法定相続人の数)であったものが、
  改正後は、3000万円+( 600万円×法定相続人の数)に引き下げられます。
   法定相続人が、妻と子2人の3人であった場合、基礎控除額は、
  改正前は、8000万円であったものが、4800万円になるということです。

   この改正のための申告報酬についての下記の通りの軽減を考えました。
  ・ 相続税の課税価格(特例適用前)が基礎控除額以下で相続税の申告義務はないが、
    申告書を作成、提出を希望される場合の基本報酬は、300,000円とします。
  ・ 相続時精算課税の適用により納付税額はないが、申告のみ必要な場合、350,000円
  ・ 改正前の基礎控除額以下であるが、この改正により相続税を申告必要となった場合
    の基本報酬は、350,000円とする。
  ・ 小規模宅地等の特例、配偶者の税額の軽減の適用により納付税額はないが、
    申告のみ必要な場合の基本報酬は、400,000円とします。

できること
    ・ 毎年の申告実績があります
    ・ 相続税の申告の流れ及びスケジュールを事前に相談します
    ・ 二次相続をも含めた上での相続分割案を提供できます
    ・ 鑑定評価等により不動産評価は最大限減額します
    ・ 相続の財産評価において時価との差が相当にあると思われる場合には、
     弊社提携不動産鑑定士にて適切な財産評価の依頼ができます
    ・ 税務調査のポイントを懇切丁寧に解説します
    ・ 物納、納税猶予等の最適を提案します
    ・ 相続登記は、弊社提携司法書士にて依頼ができます
    ・ 相続物件の有利な処分等相続税申告他のノウハウも備えています
    ・ 事前相続税節税プランをご相談できます
    ・ 公正証書遺言の作成手続きについてお手伝いできます
    ・ 相続分割協議がなかなか整わない場合、弊社提携弁護士を紹介できます

別途料金となるもの
    ・ 税務調査における調査立会いの費用及び修正申告書作成費用
    ・ 物納、納税猶予等の手続きにかかる費用
    ・ 不動産評価における鑑定評価料
    ・ 相続登記に係る登録免許税及び司法書士費用
    ・ 不動産評価に係る不動産鑑定評価報酬
    ・ 公正証書遺言作成に係る費用

  小規模宅地等の特例改正 (平成26年1月1日以後相続分)

 相続財産の中に被相続人(お亡くなりになった方)の事業や居住の用等のために相続開始
直前において使用していた宅地があり一定の要件を満たせば、相続財産の価格(課税価額)
を減額する特例(小規模宅地等の特例)があります。

   例えば6千万円の居住用の土地をお持ちで一定の要件を満たすと相続税の計算上、
  評価を80%減額し1,200万円の評価となります。
   (対象がこの土地のみであれば240㎡まで、平成27年から330㎡までに拡大)

  その他平成26年1月1日開始以後相続における小規模宅地等の特例の重要な改正点

① 二世帯住宅の適用要件緩和
 自宅が2世帯住宅の場合で子が相続する場合、
 以前は建物内部で互いに行き来できる構造でないと同居とみなされず、小規模宅地等の特
例対象外であったのですが(一定の場合を除く。)、平成26年からは構造にかかわらず対象
となります。
 ただし、二世帯で親子が区分所有登記をしている場合、親の居住用部分のみが特例が適用
され子居住部分には適用対象外となります。
 面積が親子同一の場合、先ほどの例であれば6千万円の土地が2,400万円の減額しか
受けられず3,600万円の評価となります。
  (6千万円-6千万円×1/2×80%=3,600万円)
 特例の適用を最大限受けようとするのであれば共有登記が有利となります。
 ※ 区分所有:ひとつの財産が複数に区分されていてそれぞれが独立している状態
 ※ 共有:ひとつの財産を複数の人が共同保有している状態
 また、二世帯で住んでいた子供世帯が転勤となり家族で転居しその後親が亡くなった場合は
同居とはみなされず適用対象外となります。
 子が家族を残して単身赴任していれば子の家族のいる自宅は二世帯住宅となり適用対象と
なる(ただし転勤という特殊事情が解消すれば自宅に戻って家族と同居する等の要件が必要)
ので特例検討の際はご注意下さい。

② 老人ホームに入所した場合の適用要件の緩和
 老人ホームに入所したことで被相続人(お亡くなりになった方)が住まなくなった自宅の
敷地は本来は相続開始直前において被相続人が住んでいないため特例の対象外でしたが、
改正で次の要件を満たす場合住んでいたものとして特例の適用を受ける事ができるようにな
りました。
 ア) 介護が必要であるため入所したものである事
 イ) 自宅を貸付の用に供していない事
 ※ 終身利用権を使用しても適用可能
 こちらも要件が緩和したのですがイ)の貸付の用に供してしまうと居住要件を満たさず適用
 対象外となるためご注意下さい。

相続税申告の報酬・料金の目安 (消費税は別途とします)
基本報酬  100,000円に次の基準による報酬額を加算する
       取得財産の価額   報 酬 額
      7000万円未満  350,000円
      7000万円以上  500,000円
      1億円以上     700,000円~
      3億円以上    1,000,000円~
  取得財産の価額とは、生命保険控除や小規模宅地等の特例適用前の財産総額で算定します

報酬加算
      相続人が複数いる場合 +基本報酬×10%×(相続人の数-1)
      土地の評価(1利用区分ごとに)   +30,000円~
      非上場株式の評価(1法人ごとに)  +75,000円~

できること
    ・ 毎年の申告実績があります
    ・ 相続税の申告の流れ及びスケジュールを事前に相談します
    ・ 二次相続をも含めた上での相続分割案を提供できます
    ・ 鑑定評価等により不動産評価は最大限減額します
    ・ 相続の財産評価において時価との差が相当にあると思われる場合には、
     弊社提携不動産鑑定士にて適切な財産評価の依頼ができます
    ・ 税務調査のポイントを懇切丁寧に解説します
    ・ 物納、納税猶予等の最適を提案します
    ・ 相続登記は、弊社提携司法書士にて依頼ができます
    ・ 相続物件の有利な処分等相続税申告他のノウハウも備えています
    ・ 事前相続税節税プランをご相談できます
    ・ 公正証書遺言の作成手続きについてお手伝いできます
    ・ 相続分割協議がなかなか整わない場合、弊社提携弁護士を紹介できます

別途料金となるもの
    ・ 税務調査における調査立会いの費用及び修正申告書作成費用
    ・ 物納、納税猶予等の手続きにかかる費用
    ・ 不動産評価における鑑定評価料
    ・ 相続登記に係る登録免許税及び司法書士費用
    ・ 不動産評価に係る不動産鑑定評価報酬
    ・ 公正証書遺言作成に係る費用

 相続により土地を取得する場合において、その評価額は国税庁が発表する路線価に基づいて
評価します(倍率評価方式の地域を除く)が、この方式により土地を評価する場合には、その
路線価に土地の地積を乗じて計算しますが、
 ① 土地の形がよくない不整形地
 ② 擁壁などのがけ地
 ③ 路線価に接している部分が狭い間口狭小の土地
 ④ 路線価に接している間口部分に対して著しく奥行きが長い奥行き長大な土地
 ⑤ 新たに建物を建てる際等に敷地の一部を道路として提供する土地(セットバック)
 ⑥ その土地が周囲の土地の地積に対して著しく大きくかつ、開発行為を行うとした場合に
   公共公益的施設用地の負担が必要と認められる土地(広大地)
 これらのように場所や状況応じて様々な減額があり、これらの評価方法は財産評価基本通達
に基づいて行われます。
 土地の評価をする際には、このような財産評価基本通達に基づく減額のほかにも様々な減額
があり複雑です。そのため、これらの減額を考慮せずに土地の評価額を計算し、相続税を多く
払ってしまう場合も少なくありません。しかし、相続税を多く払ってしまった方でも相続開始
の日から5年10か月以内であれば、払いすぎた分の相続税を請求できる手続きがあります。
 国税庁の統計によると、このような手続きによって平成24年には相続税が400億円を超
えて還付されており、その原因のほとんどが土地の評価額の減額によるものとみられています。
過去にはこの手続きにより相続税が、1000万円を超えて還付された事例も多くあり、その
大きな要因は土地の評価方法です。この結果から相続税の申告で最も重要な項目が土地の評価
であり、土地の評価額によって相続税が大きく変動することがわかります。
 税務相談への回答などを公表する国税庁のタックスアンサーによると、
 ① 墓地などに隣接する土地
 ② 道路との高低差が著しい土地
 ③ 地盤に甚だしい凹凸がある土地
 ④ 地盤が震動する土地
 ⑤ 周囲に騒音がある土地
 ⑥ 日光が当たりにくい土地
 ⑦ 周囲の臭いがひどい土地
 これらの土地は利用価値が著しく低下しているとして、土地の評価額を10%減額すること
もできます。しかしながら、国税庁はこのような土地の減額に対して明確な基準を示しておら
ず、相続に精通する税理士でも意見が分かれ、過去の申告実績などから判断するしかないため、
判断が非常に難しいところです。そのため、相続税の申告書の作成を依頼する税理士によって、
納付する相続税額が異なることがあります。
 また、自宅の庭に稲荷や不動尊、祠などがあればそうした設備は相続税が非課税となること
はもちろんのこと、その設備の敷地も相続税は非課税とするべきであると東京地裁が判決を出
したのを受けて、国税庁は平成25年7月に、課税の取り扱いを変更しました。
 平成20年の国税不服審判所の裁決では、埋蔵文化財のある土地は文化財保護法で義務付け
られる発掘調査費の80%を減額できた例もあります。

 相続税申告における土地の評価は、財産評価基本通達に従って行うことが基本でありますが、
国税庁が公表するタックスアンサーや、裁判所の判決事例、納税者の正当な権利を守る機関で
ある国税不服審判所の裁決なども土地を評価する重要な情報となります。土地の評価は相続税
の申告において最も重要な項目であるにも関わらず統一された基準がないため、相続税の申告
を依頼する税理士の知識や申告等の実績などが相続税額を大きく左右することにもなります。

Ⅰ.遺言執行者就任後の事情の変更
 一度、遺言執行者が指定ないし選任された場合でも、任務の継続が不可能になった場合や、
不適切な行為があった場合などには、遺言執行者の辞任や解任が認められています。

Ⅱ.遺言執行者の辞任
 遺言執行者は、正当な事由がある場合には、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞する
ことができます。正当な事由とは、長期間の病気や遠隔地への引越し等、遺言執行が客観的
に困難と認められる状態をいいます。
 辞任を希望する遺言執行者は、相続開始地の家庭裁判所に対して辞任許可の審判を申し立
てる必要があり、その中で正当な事由の有無が判断されます。
 辞任に制限が生じるのは、遺言執行者の任務の重要性に鑑み、一方的な辞任によって相続
人に不足の損害を与えないためです。

Ⅲ.遺言執行者の解任
 遺言執行者が任務を怠ったとき、その他正当な事由があるときは、利害関係人(相続人や
受遺者等)が、遺言執行者の解任を家庭裁判所に請求することができます。
 解任の事由は、遺言執行者の任務懈怠のほか、一部の相続人のみを有利に取り扱っている
場合や、病気等により円滑な遺言執行が期待できないような場合も含まれます。
 解任を希望する利害関係人は、相続開始地の家庭裁判所に対して解任の審判を申し立てる
必要があり、その中で解任事由の有無が判断されます。

Ⅳ.辞任、解任後の措置
 引続き、遺言執行者が必要となる場合には、新たな遺言執行者の選任を家庭裁判所に対し
て請求することになります。

お気軽に
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TEL:075(811)7116
FAX:075(841)6431
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会計プロフェッショナルの税務事案奮闘記
木田 稔  監修
日本公認会計士協会京滋会 編著

租税実務を行う上で必須となる租税法(租税法判例)について、京都を舞台に日々生起する相談案件を、会計士たちが判例を基に解決していく小説仕立てでわかりやすく解説。