相続税・贈与税・遺言他

昨今、相続登記をしない者が増えており、それが空き家問題等の一因になっていると指摘されていました。
そこで法務省は、相続に係る手続の負担を減らし不動産登記を促進するため、「法定相続情報証明制度」を創設しました。

同制度に係る不動産登記規則の改正省令が4月17日に公布、5月29日に施行され、
全国の登記所(法務局)で「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」の入手申出ができます。

以前は、相続登記や被相続人の預金の払戻し手続等の際、その都度戸籍書類一式を用意する必要がありましたが、新制度では法務局で一定の手続きをすることで、無料で必要な分だけ取得できる「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」を各種相続手続きで利用できるようになりました。

 

非上場株式の評価については、その評価会社の規模に応じて「大会社」、「中会社」、「小会社」に区分され、それぞれ採用できる評価方法が定められています。

大会社の判定基準として従業員数が「100人以上」から「70人以上」に引き下げられます(評基通(案)178)。

これまでより大会社に該当しやすくなり、類似業種比準方式をとりやすくなります。

~ 取引相場のない株式の評価額 ~

非上場株式の評価方法のひとつ「類似業種比準方式」では、評価対象の会社とその類似業種における1株当たりの配当金額、利益金額、簿価純資産価額(比準要素)と類似業種の株価を基に、その評価会社の株式の評価額を算定します。

これら比準要素の比重が、これまでは「1:3:1」と利益金額に重きが置かれていましたが、見直しにより「1:1:1」に割合が均等となります。

類似業種比準方式の見直しについては、平成29年1月1日以後の相続・贈与に適用されます。

~ 取引相場のない株式の評価 ~

類似業種比準方式における”類似業種の株価”の採り方を定めた「財産評価基本通達182」において、「課税時期の属する月以前2年間平均」を追加することで、より平準化された株価を採用できることになりました。

 

 

 平成27年1月1日以降の相続から遺産に係る基礎控除額の改正のため
 相続税の申告報酬についての軽減を考えました。

   相続税申告の料金・報酬の目安 (消費税は別途とします)

基本報酬  100,000円に次の基準による報酬額を加算する
       取得財産の価額   報 酬 額
      7000万円未満  350,000円
      7000万円以上  500,000円
      1億円以上     700,000円~
      3億円以上    1,500,000円~
  取得財産の価額とは、生命保険控除や小規模宅地等の特例適用前の財産総額で算定します。

報酬加算  相続人が複数いる場合 +基本報酬×10%×(相続人の数-1)
      土地の評価(1利用区分ごとに)   +30,000円~
      非上場株式の評価(1法人ごとに)  +75,000円~

   平成27年1月1日以降の相続から遺産に係る基礎控除額が引き下げられます。
  改正前は、5000万円+(1000万円×法定相続人の数)であったものが、
  改正後は、3000万円+( 600万円×法定相続人の数)に引き下げられます。
   法定相続人が、妻と子2人の3人であった場合、基礎控除額は、
  改正前は、8000万円であったものが、4800万円になるということです。

   この改正のための申告報酬についての下記の通りの軽減を考えました。
  ・ 相続税の課税価格(特例適用前)が基礎控除額以下で相続税の申告義務はないが、
    申告書を作成、提出を希望される場合の基本報酬は、300,000円とします。
  ・ 相続時精算課税の適用により納付税額はないが、申告のみ必要な場合、350,000円
  ・ 改正前の基礎控除額以下であるが、この改正により相続税を申告必要となった場合
    の基本報酬は、350,000円とする。
  ・ 小規模宅地等の特例、配偶者の税額の軽減の適用により納付税額はないが、
    申告のみ必要な場合の基本報酬は、400,000円とします。

できること
    ・ 毎年の申告実績があります
    ・ 相続税の申告の流れ及びスケジュールを事前に相談します
    ・ 二次相続をも含めた上での相続分割案を提供できます
    ・ 鑑定評価等により不動産評価は最大限減額します
    ・ 相続の財産評価において時価との差が相当にあると思われる場合には、
     弊社提携不動産鑑定士にて適切な財産評価の依頼ができます
    ・ 税務調査のポイントを懇切丁寧に解説します
    ・ 物納、納税猶予等の最適を提案します
    ・ 相続登記は、弊社提携司法書士にて依頼ができます
    ・ 相続物件の有利な処分等相続税申告他のノウハウも備えています
    ・ 事前相続税節税プランをご相談できます
    ・ 公正証書遺言の作成手続きについてお手伝いできます
    ・ 相続分割協議がなかなか整わない場合、弊社提携弁護士を紹介できます

別途料金となるもの
    ・ 税務調査における調査立会いの費用及び修正申告書作成費用
    ・ 物納、納税猶予等の手続きにかかる費用
    ・ 不動産評価における鑑定評価料
    ・ 相続登記に係る登録免許税及び司法書士費用
    ・ 不動産評価に係る不動産鑑定評価報酬
    ・ 公正証書遺言作成に係る費用

  小規模宅地等の特例改正 (平成26年1月1日以後相続分)

 相続財産の中に被相続人(お亡くなりになった方)の事業や居住の用等のために相続開始
直前において使用していた宅地があり一定の要件を満たせば、相続財産の価格(課税価額)
を減額する特例(小規模宅地等の特例)があります。

   例えば6千万円の居住用の土地をお持ちで一定の要件を満たすと相続税の計算上、
  評価を80%減額し1,200万円の評価となります。
   (対象がこの土地のみであれば240㎡まで、平成27年から330㎡までに拡大)

  その他平成26年1月1日開始以後相続における小規模宅地等の特例の重要な改正点

① 二世帯住宅の適用要件緩和
 自宅が2世帯住宅の場合で子が相続する場合、
 以前は建物内部で互いに行き来できる構造でないと同居とみなされず、小規模宅地等の特
例対象外であったのですが(一定の場合を除く。)、平成26年からは構造にかかわらず対象
となります。
 ただし、二世帯で親子が区分所有登記をしている場合、親の居住用部分のみが特例が適用
され子居住部分には適用対象外となります。
 面積が親子同一の場合、先ほどの例であれば6千万円の土地が2,400万円の減額しか
受けられず3,600万円の評価となります。
  (6千万円-6千万円×1/2×80%=3,600万円)
 特例の適用を最大限受けようとするのであれば共有登記が有利となります。
 ※ 区分所有:ひとつの財産が複数に区分されていてそれぞれが独立している状態
 ※ 共有:ひとつの財産を複数の人が共同保有している状態
 また、二世帯で住んでいた子供世帯が転勤となり家族で転居しその後親が亡くなった場合は
同居とはみなされず適用対象外となります。
 子が家族を残して単身赴任していれば子の家族のいる自宅は二世帯住宅となり適用対象と
なる(ただし転勤という特殊事情が解消すれば自宅に戻って家族と同居する等の要件が必要)
ので特例検討の際はご注意下さい。

② 老人ホームに入所した場合の適用要件の緩和
 老人ホームに入所したことで被相続人(お亡くなりになった方)が住まなくなった自宅の
敷地は本来は相続開始直前において被相続人が住んでいないため特例の対象外でしたが、
改正で次の要件を満たす場合住んでいたものとして特例の適用を受ける事ができるようにな
りました。
 ア) 介護が必要であるため入所したものである事
 イ) 自宅を貸付の用に供していない事
 ※ 終身利用権を使用しても適用可能
 こちらも要件が緩和したのですがイ)の貸付の用に供してしまうと居住要件を満たさず適用
 対象外となるためご注意下さい。

相続税申告の報酬・料金の目安 (消費税は別途とします)
基本報酬  100,000円に次の基準による報酬額を加算する
       取得財産の価額   報 酬 額
      7000万円未満  350,000円
      7000万円以上  500,000円
      1億円以上     700,000円~
      3億円以上    1,000,000円~
  取得財産の価額とは、生命保険控除や小規模宅地等の特例適用前の財産総額で算定します

報酬加算
      相続人が複数いる場合 +基本報酬×10%×(相続人の数-1)
      土地の評価(1利用区分ごとに)   +30,000円~
      非上場株式の評価(1法人ごとに)  +75,000円~

できること
    ・ 毎年の申告実績があります
    ・ 相続税の申告の流れ及びスケジュールを事前に相談します
    ・ 二次相続をも含めた上での相続分割案を提供できます
    ・ 鑑定評価等により不動産評価は最大限減額します
    ・ 相続の財産評価において時価との差が相当にあると思われる場合には、
     弊社提携不動産鑑定士にて適切な財産評価の依頼ができます
    ・ 税務調査のポイントを懇切丁寧に解説します
    ・ 物納、納税猶予等の最適を提案します
    ・ 相続登記は、弊社提携司法書士にて依頼ができます
    ・ 相続物件の有利な処分等相続税申告他のノウハウも備えています
    ・ 事前相続税節税プランをご相談できます
    ・ 公正証書遺言の作成手続きについてお手伝いできます
    ・ 相続分割協議がなかなか整わない場合、弊社提携弁護士を紹介できます

別途料金となるもの
    ・ 税務調査における調査立会いの費用及び修正申告書作成費用
    ・ 物納、納税猶予等の手続きにかかる費用
    ・ 不動産評価における鑑定評価料
    ・ 相続登記に係る登録免許税及び司法書士費用
    ・ 不動産評価に係る不動産鑑定評価報酬
    ・ 公正証書遺言作成に係る費用

 相続により土地を取得する場合において、その評価額は国税庁が発表する路線価に基づいて
評価します(倍率評価方式の地域を除く)が、この方式により土地を評価する場合には、その
路線価に土地の地積を乗じて計算しますが、
 ① 土地の形がよくない不整形地
 ② 擁壁などのがけ地
 ③ 路線価に接している部分が狭い間口狭小の土地
 ④ 路線価に接している間口部分に対して著しく奥行きが長い奥行き長大な土地
 ⑤ 新たに建物を建てる際等に敷地の一部を道路として提供する土地(セットバック)
 ⑥ その土地が周囲の土地の地積に対して著しく大きくかつ、開発行為を行うとした場合に
   公共公益的施設用地の負担が必要と認められる土地(広大地)
 これらのように場所や状況応じて様々な減額があり、これらの評価方法は財産評価基本通達
に基づいて行われます。
 土地の評価をする際には、このような財産評価基本通達に基づく減額のほかにも様々な減額
があり複雑です。そのため、これらの減額を考慮せずに土地の評価額を計算し、相続税を多く
払ってしまう場合も少なくありません。しかし、相続税を多く払ってしまった方でも相続開始
の日から5年10か月以内であれば、払いすぎた分の相続税を請求できる手続きがあります。
 国税庁の統計によると、このような手続きによって平成24年には相続税が400億円を超
えて還付されており、その原因のほとんどが土地の評価額の減額によるものとみられています。
過去にはこの手続きにより相続税が、1000万円を超えて還付された事例も多くあり、その
大きな要因は土地の評価方法です。この結果から相続税の申告で最も重要な項目が土地の評価
であり、土地の評価額によって相続税が大きく変動することがわかります。
 税務相談への回答などを公表する国税庁のタックスアンサーによると、
 ① 墓地などに隣接する土地
 ② 道路との高低差が著しい土地
 ③ 地盤に甚だしい凹凸がある土地
 ④ 地盤が震動する土地
 ⑤ 周囲に騒音がある土地
 ⑥ 日光が当たりにくい土地
 ⑦ 周囲の臭いがひどい土地
 これらの土地は利用価値が著しく低下しているとして、土地の評価額を10%減額すること
もできます。しかしながら、国税庁はこのような土地の減額に対して明確な基準を示しておら
ず、相続に精通する税理士でも意見が分かれ、過去の申告実績などから判断するしかないため、
判断が非常に難しいところです。そのため、相続税の申告書の作成を依頼する税理士によって、
納付する相続税額が異なることがあります。
 また、自宅の庭に稲荷や不動尊、祠などがあればそうした設備は相続税が非課税となること
はもちろんのこと、その設備の敷地も相続税は非課税とするべきであると東京地裁が判決を出
したのを受けて、国税庁は平成25年7月に、課税の取り扱いを変更しました。
 平成20年の国税不服審判所の裁決では、埋蔵文化財のある土地は文化財保護法で義務付け
られる発掘調査費の80%を減額できた例もあります。

 相続税申告における土地の評価は、財産評価基本通達に従って行うことが基本でありますが、
国税庁が公表するタックスアンサーや、裁判所の判決事例、納税者の正当な権利を守る機関で
ある国税不服審判所の裁決なども土地を評価する重要な情報となります。土地の評価は相続税
の申告において最も重要な項目であるにも関わらず統一された基準がないため、相続税の申告
を依頼する税理士の知識や申告等の実績などが相続税額を大きく左右することにもなります。

Ⅰ.遺言執行者就任後の事情の変更
 一度、遺言執行者が指定ないし選任された場合でも、任務の継続が不可能になった場合や、
不適切な行為があった場合などには、遺言執行者の辞任や解任が認められています。

Ⅱ.遺言執行者の辞任
 遺言執行者は、正当な事由がある場合には、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞する
ことができます。正当な事由とは、長期間の病気や遠隔地への引越し等、遺言執行が客観的
に困難と認められる状態をいいます。
 辞任を希望する遺言執行者は、相続開始地の家庭裁判所に対して辞任許可の審判を申し立
てる必要があり、その中で正当な事由の有無が判断されます。
 辞任に制限が生じるのは、遺言執行者の任務の重要性に鑑み、一方的な辞任によって相続
人に不足の損害を与えないためです。

Ⅲ.遺言執行者の解任
 遺言執行者が任務を怠ったとき、その他正当な事由があるときは、利害関係人(相続人や
受遺者等)が、遺言執行者の解任を家庭裁判所に請求することができます。
 解任の事由は、遺言執行者の任務懈怠のほか、一部の相続人のみを有利に取り扱っている
場合や、病気等により円滑な遺言執行が期待できないような場合も含まれます。
 解任を希望する利害関係人は、相続開始地の家庭裁判所に対して解任の審判を申し立てる
必要があり、その中で解任事由の有無が判断されます。

Ⅳ.辞任、解任後の措置
 引続き、遺言執行者が必要となる場合には、新たな遺言執行者の選任を家庭裁判所に対し
て請求することになります。

 Q1 遺言は誰が執行するの??
 A1 遺言執行者です。
   遺言は、指定があれば遺言執行者が執行します。
   遺言執行者がいない場合には、相続人が遺言を執行することになります。
   ただし、相続人が遺言を執行する場合には各相続人の利益が相反することとなります。
    したがって被相続人と相続人全員の遺言執行に関する代理人として遺言執行人を選任
   することが有効となります。
   遺言執行者は遺言で指定できます。
   遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務
   を有します。
   遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき
   行為をすることが出来ません。
   つまり、遺言執行者を指定しておくと、遺言を確実に実行することが可能となります。

遺言執行者の役割
 遺言を定めておいても実際にその通りの遺産相続を行うことは困難な状況があります。
 このような場合でも遺言執行者は、単独で遺言どおりの相続登記や名義変更が可能です。
 このため、遺言を作成する場合には、なるべく遺言執行者を指定することが重要となります。
 遺言執行者を選任するメリットは、次のようなものがあります。
  ・ 遺言内容の確実な履行
  ・ 相続人の勝手な行為の防止
  ・ 名義変更等のスムーズな実施

 Q2 遺言執行者には誰を選ぶか?
 A2 遺言執行者には、「未成年者及び破産者」以外であれば誰でも指定することが可能です。
 法律知識や事務能力に長けた個人又は法人を指定すると良いでしょう。
  例えば、税理士、弁護士などの個人のほか、信託銀行などの法人です。
 相続人のうちの誰かを指定する方法もあります。コスト的には最も割安ですが、法律知識が
 浅く事務能力が低い場合には、事務手続きが進まない可能性もあり、上記のメリットが享受
 できないかもしれません。遺言執行者の選任にあたって考慮すべき点は次のようなものです。
  ・ 財産の名義変更手続きは、法律知識のある専門家でなければ困難
  ・ 遺言で遺言執行者を指定された者が、それを引き受けるかどうかは本人次第
  ・ 遺言執行者が先に亡くなることもある。

遺言がある場合の手続きのスケジュール
 1. 遺言の発見
 2. 家庭裁判所へ検認の申し立て(公正証書遺言を除く)
 3. 遺言執行者(遺言により指定された人、又は家庭裁判所により指定された人)の就職
 4. 相続人等への遺言の提示と遺言執行者としての就職の通知
 5. 遺言の実現
 6. 財産目録の調製と相続人への交付
 7. 財産目録に基づく財産管理
 8. 遺言の執行に必要な行為を行う(登記の移転など)
 9. 遺言執行が終了した旨を相続人に通知する

 相続人のみで遺産分割協議を行っていると、感情的になったり、又、同じところを
堂々巡りしていたりして、当事者だけではなかなか分割がまとまらないということは
よくあります。
 そのような場合には、以下の方法が順に考えられます。
 1. 税理士等に相続財産の中立的な立場での評価をしてもらうところから始める
 2. 家庭裁判所に、遺産分割調停を申し立てる
 3. 弁護士に中に入ってもらい遺産分割協議を行う

 1. 税理士等に相続財産の評価を中立的な立場で依頼する。
  例えば、遺産が金融資産3500万円、その他に土地付自宅があり、
 相続人が子供A、Bの2人の場合。
  子供Aは自宅で親と同居していたから自宅の不動産を相続し、
  子供Bは金融資産3500万円を相続し、一件落着となるでしょうか。
 この自宅は20年前に両親が4500万円ほどで購入したものなので、
 子供BはAに対して差額部分を要求するかもしれません。
 また、一方子供Aは、この自宅は現在売っても2500万円にも満たないので
 差額部分をBに要求するかもしれません。
  この場合、問題となってくるのが土地付自宅の評価です。
 基本的には時価で評価し、遺産分割を行うことになりますが、この時価と言うのは
 一義的に決まるものではありません。

 ここで、ひとつのものさしになるものとして固定資産税評価額があります。
 ただし、一般的には、固定資産税評価額は、時価(実際に売れる価格)より相当
低い場合が多いです。固定資産税評価額はだいたい時価の70%といわれています。
逆に人気がない物件だと固定資産税の評価額以下でも売れない場合もあります。
 次に、路線価があります。路線価とは、相続税や贈与税のもとになる評価でどの道路
にどう面しているかでその評価をします。だいたい時価に対して80%といわれています。
 不動産鑑定士による評価も考えられます。さまざまな土地の評価方法から総合的に
不動産鑑定士が鑑定書という書類で示すもので、信頼性の高い評価といわれています。
ただし、費用はそれなりにかかります。

 2. 家庭裁判所で、遺産分割調停を申し立てる
  被相続人が亡くなり、その遺産の分割について相続人の間で話し合いがつかない
 場合には家庭裁判所の遺産分割の調停を利用することができます。
  相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるもの
 です。弁護士に依頼をしなくても本人自身で申し立てが可能です。
  調停手続では、当事者双方から事情を聴かれたり、必要に応じて資料等を提出させ
 られたりした上で、各当事者がそれぞれどのような分割方法を希望しているか意向を
 聴取され、解決案を提示されたり、解決のために必要な助言をされたりし、合意を目指
 し話合いが進められます。
  なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には次は自動的に審判手続が
 開始され、家事審判官(裁判官)が、遺産に属する物又は権利の種類及び性質,各相
 続人の年齢,職業,心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して、審判を
 することになります。
  費用は、被相続人1人につき収入印紙1,200円です。
  その他予納郵便切手2,000円程度かかります。
  弁護士を代理人として遺産分割調停を行うこともできますが、費用倒れになる可能性
 があるので注意が必要です。

 3. 弁護士を代理人として遺産分割協議を行う
  上記の遺産分割調停は、弁護士に依頼しなくても当事者間のみで簡潔させることは
 可能です。
  しかし、弁護士に依頼するメリットとして以下のようなことが考えられます。
 1. 他の相続人との交渉も委任できるので、嫌な思いをしなくて済む
 2. 他の相続人に弁護士がついている場合は、言い負かされずに済む
 3. 場合によっては、自分で行うより多くの相続分を手に入れることができる
  一方、デメリットとしては、弁護士報酬の高さが考えられます。
 場合によっては遺産の額よりも弁護士報酬の方が高くなってしまう場合もあるので
 注意が必要です。

 相続人間でどう分けるかは基本的に自由

 相続財産を分けるとき遺言書があればそれに従うことになりますが、
 遺言書がない場合は相続人全員が納得するならどのように分けようが自由です。
 法定相続分が決まっているからと言って、これに従わなければいけないわけではありません。
 法定相続分はあくまで“目安”と考えていいです。

 仮に、父が亡くなって相続人が母と子供の2人だとすると、法定相続分は母と子がそれぞれ
2分の1ずつですが、母がすべての財産を取得し子供が財産を一切取得しないという遺産分割
の内容でも母と子供の両者が納得していれば何の問題もありません。

 また、仮に相続人間で遺産分割について話し合いがまとまらず調停などの争いになった場合
には、この法定相続分と言う考え方に従うことになります。

 民法が定める法定相続分とは、3つのパターンに分けられます。
 1. 配偶者と子供が相続人である場合
      配偶者1/2 子供1/2
 2. 配偶者と直系尊属(両親、祖父母等)が相続人である場合
      配偶者2/3 直系尊属1/3
 3. 配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合
      配偶者3/4 兄弟姉妹1/4
  また、上記のケースで、子供、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、
その人数に応じて、均等に分けられます。
 なお上記のケースで配偶者がいない場合には、配偶者を除いた相続人の人数によって、
均等の割合で相続することになります。

(非嫡出子の相続分)
 平成25年12月5日,民法の一部を改正する法律が成立し,嫡出でない子の相続分が
 嫡出子の相続分と同等になりました(同月11日公布・施行)。

(寄与分や特別受益)
 寄与分を主張できるのは、相続人にかぎられ、内縁の妻や事実上の養子などは、どんなに
貢献していたとしても、自ら寄与分を主張することはできません。
 相続放棄した者、相続欠格者及び廃除された者も寄与分を主張する資格はありません。                   

 寄与分が認められるのは
 被相続人の事業に関する労務の提供または財産の給付、被相続人の療養看護その他の方法
により被相続人の財産の維持または増加につき特別に寄与をした共同相続人についてです。
 (例) 長男としてほとんど無給で父の事業を手伝ってきた。
    被相続人の商店兼自宅の増改築に資金を提供した。
    娘が勤めをやめて入院中の付き添いをしてきた
   また、特別の寄与であったというためには、たとえば妻が夫の療養看護に努めることは
   夫婦の当然の義務ですので、寄与にあたりません。

 寄与分を定める手続
 寄与分は原則として相続人全員の話し合い(協議)で決めます。協議がまとまらないときは、
 家庭裁判所に調停や審判を申立ててその額をきめてもらうことになります。
 ただし、寄与分の審判は、遺産分割の前提問題ですから、遺産分割審判の申立てがなされ
ていなければなりません。

 特別受益とは
 共同相続人の中に被相続人から生前に贈与等を受けていた者がいる場合に、遺産を単純に
法定相続分通りに分けると、不公平が生じてしまいます。
 これを是正しようとするのが、特別受益の制度です。
 つまり、その相続人が遺産分割にあたって受けるべき財産の前渡しを受けていたものとして
考えるというものです。
 是正の方法は、その贈与等の価額を相続財産に加算します。これを特別受益の持戻しといい、
その加算した額を基礎として各人の相続分を計算し、その後、その相続人の相続分より特別受
益の持戻しの額を差引き、各人の具体的相続分を計算するというものです。

 特別受益者となるのは 
 被相続人から、
 ① 遺贈  ② 婚姻・養子縁組のための贈与  ③ 生計の資本としての贈与をうけた者
 で、遺贈された財産はその目的を問わず、すべて特別受益として持ち戻しの対象になります。
  しかし、「婚姻・養子縁組のためもしくは生計の資本として」贈与された財産が特別受益
 になるのかどうかについては、被相続人の資産・収入、社会的地位、その当時の社会的通念
 を考慮して個別に判断すべきものとされています。
 (例) 婚姻の際持参金をもらった。
   ※結納金、挙式費用は特別受益にあたらないとされています。
    独立して事業を始めるときに開業資金を出してもらった。
    家を建ててもらったり、住宅取得資金を出してもらった。
    私立の医科大学への多額の入学金を出してもらった。
   ※ただ単に、生活費の援助を受けていただけであるというような場合には、生計の資本
    としての贈与には該当せず、民法第877条(扶養義務者)に規定する扶養義務を履行
    したものと解されますので、このような生活費相当額の贈与については、特別受益とは
    認められません。

(遺言書の内容を無視したい場合)
 法的に有効な遺言書がある場合は、基本的には遺言書の内容に従って遺産を分けなければ
いけません。しかし、受遺者(遺言による財産の受取人)全員が納得すれば、遺言書を破棄し、
新に相続人全員で遺産分割協議を行うこともできます。
 ただ、遺言による財産の受取人で相続人以外の人がいる場合には、一旦遺言書を破棄して
しまうと、その相続人でない者は相続財産を取得することができなくなるので注意が必要です。
相続人でない者は遺産分割協議に参加できません。

(生命保険金・死亡退職金)
 保険金受取請求権は、遺産ではなく、保険金受取人(相続人)の固有財産とされています。
 しかし、不公平とみられる程に高額の場合は、これを特別受益とみなされる場合があります。
 なお、、特別受益にあたるとした場合の持戻し額が保険金のうちどこまで持戻しの対象にする
かについては諸説があります。
 死亡退職金についても、一般的には、受給者の固有の権利とされていますが、
 生命保険金同様特別受益とされることがあります。

◎ 判例 最高裁平成16年10月29日判決
 死亡保険金は,民法903条1項に規定する遺贈又は贈与に係る財産(特別受益財産)には
 当たらないと解するのが相当である。
  もっとも、保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法
 903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき
 特段の事情が存する場合には,同条の類推適用により,当該死亡保険金請求権は特別受益
 に準じて持戻しの対象となると解するのが相当である。

 <相続税の申告書を検証するための資料収集>
 税務署では、相続税の申告書が提出されると相続税の申告書に記載された内容が正しいもの
かどうかの検証を行います。
 不動産については、市区町村役場からの固定資産税評価額通知により申告洩れがないかどう
かのチェックをします。
 又、相続財産の申告洩れとして最も多く指摘されるのが預貯金をはじめとした金融資産です
が、税務署は、銀行や証券会社などの金融機関へ照会を行います。残高証明書だけでなく、預
貯金であれば口座の入出金の明細も入手しています。
 残高証明書や入出金明細の取得は、被相続人名義の口座だけでなく家族名義の口座も入手し
ているため、親の預金口座から子供の預金口座へ現金を動かしたことがすぐにわかります。
 これは、祖父母の預金口座から孫の預金口座へ現金を動かすことも同様です。
 この他、預金口座から引き出した現金をそのままタンス預金をしていてもわかります。
なぜなら、預金口座から「引き出した」という証拠が残っています。多額の現金を引き出した
のであれば、その使途は必ず調べられるのは明らかであり、もしその使途が不明であればタン
ス預金をしていると疑われることになります。
 また、近年では海外に現金を送金する人が増えてきています。日本から海外へ送金をしたと
きや海外から日本へ送金された金額が100万円を超えるときは、銀行から税務署へ国外送金
の調書が提出されることになっています。
 又、平成25年より5千万円を超える国外財産を有する方は、国外財産調書を提出すること
になりました。

 <税務署にて相続税の税務調査が必要かどうかの判定>
 税務署で集められた各種資料を基に、KSKシステムへデータが蓄積されていきます。
 この集約されたデータにより、提出された相続税の申告書が適正であるかどうかの判断がな
されます。
 上記預金残高における被相続人、相続人の持ち金のそれぞれの申告所得とのバランス、
 生前3年間における被相続人から相続人等への贈与等とみられる預金の移動がある場合には、
さらに他の銀行等金融機関への調査範囲を広げてゆく予備調査へと進みます。
 このように更に詳しく資料収集を行ったことで、実地調査を行うまでもないと判定されるこ
とや申告洩れが少ないため事後的に対応すべき事案に判定されることもあります。
 実地調査が必要である事案と判断されると、相続人の自宅に赴き税務調査が行われます。

 <税務調査が行われる時期>
 相続税の税務調査が行われるのは、通常、相続税の申告期限から1~2年後くらいです。
 今頃ですと、平成24年中相続開始くらいですか!
 相続税の税務調査が行われるのは相続税の申告件数の23~24%程度、そのうち申告洩れ
などが指摘されるのは80%を超えています。
 これらの数値から読み取れることは、確実な予備調査がなされいるということで、実地調査
は最後に修正申告を勧奨するための確認のためであるということです。
 相続人の自宅に赴く税務調査は、9月から11月にかけて行われることが多くなります。

 <税務調査の内容>
1.調査を受ける場合の注意事項
 被相続人が亡くなってから、又、相続税の申告を済ませてからでも相当期間が経過している
ので覚えていないことも多く、調査官の誘導により本心と違うことを喋ってしまうこともあり
ます。相続人等が応対するのですが、高齢となられている場合もあり、緊張しすぎて体調を壊
してしまうこともあるので注意が必要です。
 1)標準で、2名の調査官が1日5時間ほどで2日間に渡り調査
 2)昼食は不要です
 3)感情的にならず、質問されたこと以外は話さないようにしてください
  (ぼろを出さないように)

2.税務調査に来る理由
 1)基本的に税務調査に来る場合は、税務署は申告洩れ分を把握して来ます。
 2)申告洩れ分を把握していなくても、被相続人の生前の収入・所得状況に比べ申告財産額
   が少ない場合、さらなる隠し財産の手がかり及び理由を把握しに来ます。

3.税務調査官が見るポイント
 ・ 調査官の人は何気ない話の中から鋭く観察しています。
 ・ 話の一言一言にも注意をしお話をしたほうがよいです。
 ・ 見る聞くの内容は次のようになります。
 1) ヒアリング調査
  亡くなった人(被相続人)について
  ① 被相続人の死亡原因
  ② 入院期間・入院先
  ③ 医療費の額及びその支払方法
  ④ 出生地・実家・趣味
  ⑤ 過去の勤務先および退職時の役職
  ⑥ 持ち家がある場合、その建築時期・建築資金
  ⑦ 過去の他の相続よりの財産の取得関係
  ⑧ 贈与関係確認 父母・息子等へ
  ⑨ 生前の旅行等
  奥さんについて
  ① 過去より現在の勤務状況・年収
  ② 過去の他の相続よりの財産の取得関係
  ③ 贈与関係の確認(答え方により諸刃の剣・時効との関係)
  ④ 実家の内容(持参金)
  ⑤ 生活費の確認
  ⑥ 保険料の支払い確認(郵便局現金払い等)
  ⑦ 貸金庫の有無・場所
  子について
  ① 過去より現在の勤務状況・年収
  ② 同居・別居
  ③ 学生であれば学費の額
  ④ 贈与関係の確認
 2) 見るポイント
  ① 収入及び生活費を把握し申告額との整合性確認
  ② 家族名義の預金が、その妻・子の収入(持参金・祖父母からの贈与)で蓄えられたも
    のかどうかの確認
  ③ 家族名義の預金が、贈与という意志で相手方に異動したものかどうかをさりげなくヒ
    アリングの中で確認している
  (贈与とは、双務契約で贈与者が「あげるよ!」、受贈者は「もらうよ!」という意思が
   あってはじめて、贈与契約成立です。)
  <調査官は、「過去に被相続人より贈与を受けた事実がありますか!」と、「贈与税の脱
   税をしたことはないですか!」と、暗に相続人より「その事実はない!」との言質をと
   るような言い方をしてきます。注意が必要です。>
 3) 貸金庫
   金地金・割引債等の銀行・証券会社等の反面調査で把握できないものの発見
 4) 預金通帳
   過去3年ほどの出入り分を、家族名義の分を含め把握
 5) 室内の視査
  ① カレンダー・タオル・年賀状等により申告されていない取引銀行・証券会社の財産の
    手がかりを探す
  ② 賞状・トロフィー等からゴルフ会員権の有無把握
 6) 金庫・押入・タンスの引出 申告洩れの有価証券等の手がかりを探す
 7) 香典帳
  ① 申告されていない取引銀行・証券会社の財産の手がかりを探す
  ② 過去の勤務先から常識額以上の香典をもらった場合、退職金扱い
 (注意点)貸金庫・室内・金庫・押入・タンスの引出等は、調査当日までに変に疑いをかけ
   られるものは整理しておいて下さい。

4.調査の終了
 1) 調査の期間
   調査の期間は特に定められていません。複雑で調査困難な場合又は折り合いのつかない
  ときには一カ月以上に及ぶこともざらにあります。
  (最近の調査は長引く傾向にあります。二カ月を超えてしまうこともあります。)
 2) 調査の終了
   調査を展開してほぼ、目途がついた場合には、顧問税理士及び相続人代表に対して調査
  結果と疑問点を提示します。
   指摘した疑問点に対する相続人等の回答をもとにして更に調査を行う場合もあります。
  調査官のタイプによっては、調査中から疑問点を顧問税理士に対して解明依頼をしておき
  スムーズな調査終了への布石をします。逆に、調査官からの指摘を放置しておきますと、
  調査日数が延びることにもなります。
   お互いに早期終結を目指すならば、協力姿勢が必要です。
 3) 修正申告
   調査結果の提示を受けて申告洩れ財産があった場合には、修正申告の対応をします。
  修正申告書の提出は、相続人全員の了解と押印が必要です。相続財産の一部の申告漏れの
  場合でも、その税額は相続人全員に跳ね返って影響します。
 4) 加算税・延滞税
   加算税・延滞税については必ずかかります。修正申告を提出するときに本税とその加算
  税を調査官からしっかりと聞いておく必要があります。

 相続税の申告は、税額計算の基礎となる相続財産の評価が複雑であり、特に土地の評価
については、地形や場所その他の条件によって評価方法が異なるので専門的な知識が必要
です。又、税理士によってさえ個別評価について考え方の違い等で評価額が変わってくる
こともあります。申告すべき項目、内容を網羅的に書面に落とす作業というのは、なかな
か大変です。また、相続税の申告書は第1表~第15表から必要な表を記入して作成する
ため、多数の特例や特例の適用を受けるための必要書類の提出、必要条件などがあり、特
例の適用の有無によって税額が大きく異なることもあるので、税理士以外の方が作成した
申告書で申告された場合には、本来よりも多く税金を納めてしまうこともありえます。
 さらに、税務調査では税額が増加する部分のみを徹底的に調べられます。仮に、税務署
が特例の適用を受けられることに気付き、特例の適用を受ければ税額が少なくなるとして
も、当初申告時でないと選択できないこともあるので、教えてくれることはありません。

 一般常識の感覚と税務署のみる感覚とが異なることがあります。家のお金、名義預金、
生前贈与については感覚の違いがあります。
 家のお金というのは税務上ないです。夫か妻か誰か特定の人のものです。
 名義預金というのは、贈与したつもりの預金ですが、受贈者がその預金の存在を知らな
かった場合、通帳を贈与者が持ったままになっている場合には、贈与の事実がなかったも
のとされ被相続人の相続財産と認定されるというものです。
 税務調査で問題になるなら当初申告の時点で、解決しておくほうが良いです。
 さらに相続税は他の税金と比較すると税務調査の確立が非常に高いです。また、申告書
の税理士署名欄に作成税理士の署名がない場合には、税務署側としては、計算ミスや申告
漏れがあると考え、信頼性の低い申告書と判断され、その結果税務調査が厳しくなってし
まう可能性もあります。
 安心して任せられる税理士に申告書を作成してもらうほうが良いのではないでしょうか。

 そこで重要になってくるのが申告書の作成を依頼する税理士選びです。税理士のほとん
どが、法人税や所得税の申告を主としているため、相続税の申告をほとんどしていない税
理士も少なくありません。そのため、相続税の申告は税理士の選択も重要なポイントとな
ります。
 税理士選びのポイントとしては、第一に申告実績がどのくらいあるのかです。
又、広大地の評価、農地等の納税猶予、特殊の評価等を経験しているかということです。
 第二に税理士の報酬です。税理士報酬は自由化されており、税理士報酬は税理士事務所
によって大きく異なります。
 税理士選びで税理士報酬に重点を置く方もいらっしゃいますが、実績と税理士報酬との
バランスを考慮しましょう。
 最後に、相続税の申告を依頼する税理士には、財産のすべてを開示するため、信頼でき
る税理士を選ぶ必要があります。このため、一度税理士事務所に出向き、相談という形で
話を聞いてみるといいでしょう。その結果で決めるということでいいでしょう。

 相続税がかかるかどうかは、相続税の基礎控除額以上の財産があるかどうかを
チェックすることから始まります。

 相続税の基礎控除は、5000万円+1000万円×法定相続人の数で、
この基礎控除額を超える部分に相続税がかかります。

 例えば夫が亡くなり、妻と子供2人が相続人とすると、
5000万円+1000万円×3人の合計8000万円までの財産であれば
相続税が一切かかりませんし、相続税の申告も必要ありません。

 相続税はゼロだけど、申告が必要な場合
 たとえ、相続税が最終的にゼロであっても、小規模宅地等の特例による評価減や
配偶者の税額軽減の適用を受けるためには、相続税の申告が必要になりますので
注意が必要です。
 1億6千万円までは配偶者控除があるから、遺産が1億円あるけど申告しなくても
良いというわけではありません。
 申告期限(相続開始の日より10か月)内に申告をしなければ、特例適用が出来ず、
余計な税金を払うことになってしまいます。

 税務署からお尋ねが来る場合もあります。(個人の確定申告の内容などにより)
相続財産の総額が基礎控除以下のため申告をする必要がないと思った場合でも、
税務署から申告書などを同封し、“お尋ね”が送られてくることがあります。
これは、申告をする必要があるかどうかを調べるためのものです。
 その場合は、基礎控除以下のため申告が不要である旨を文書で返信すれば
用件が済みます。

 平成27年以降に相続の開始があった場合には、
上記相続税の基礎控除は、3000万円+600万円×法定相続人の数となります。

 平成27年1月1日以後に相続により取得する財産に係る相続税について改正があります。
そのうち、一番大きな改正は、「遺産に係る基礎控除額の引き下げ」です。

 具体例で改正の内容を見てください。

 相続人が配偶者及び子2人の場合
 この場合、法定相続人の数は3人となります。

 相続財産が 居宅敷地     5000万円
       被相続人の居宅  2000万円
       預金       3000万円
       合計       1億円の場合の相続税

 改正前(平成26年まで)に相続の開始があった場合
    遺産に係る基礎控除
             5000万円+(1000万円×法定相続人の数)=8000万円
    課税価格は、    1億円-8000万円=2000万円 となり、
    相続税の総額   2000万円に相続税の税率を掛けて、⇒ 200万円となります。
    配偶者が2分の1(法定相続分)の相続をすると、配偶者の税金は0になるので、
    納付すべき相続税額は、     200万円×(1-1/2)=100万円となります。

 改正後(平成27年以降)に相続の開始があった場合
    遺産に係る基礎控除
             3000万円+(600万円×法定相続人の数)=4800万円
    課税価格は、     1億円-4800万円=5200万円 となり、
    相続税の総額   5200万円に相続税の税率を掛けて、⇒ 630万円となります。
    配偶者が2分の1(法定相続分)の相続をすると、配偶者の税金は0になるので、
    納付すべき相続税額は、     630万円×(1-1/2)=315万円となります。

 この場合には、相続税は改正前と改正後で約3倍になったということです。
 税金はより高く、又、今まで税金のかからなかった場合にも課税があることとなるという改正
です。

  但し、上記の例で、
 被相続人の居宅の敷地を、配偶者や同居の相続人が相続した場合には、
 その評価額のうち、240㎡(改正後は330㎡)までの部分の80%相当額を減額して
 課税価格を計算することになります。
  従ってこの場合で、改正前(平成26年まで)に相続の開始があった場合には、
 相続財産の計は、5000万円×(1-80%)+2000万円+3000万円=6000万円
 となり、基礎控除8000万円より少なく相続税はかかりません。

  又、この場合で、改正後(平成27年以降)に相続の開始があった場合には、
 相続財産の合計は、 6000万円で、 基礎控除4800万円を差引くと
 課税価格     6000万円-4800万円=1200万円 となり、
 相続税の総額   1200万円に相続税の税率を掛けて、⇒ 120万円 となります。
 配偶者が2分の1(法定相続分)の相続をすると、配偶者の税金は0になるので、
 納付すべき相続税額は、120万円×(1-1/2)= 60万円となります。

 相続や遺贈(遺言によって財産をあげること)によって財産を受け取ると、その受け取った人
は相続税の納税義務者となります。また相続や遺言で財産を受け取らなくても、相続時精算課税
制度を適用して、生前に被相続人から財産をもらった人も納税義務者となります。

(1) 居住無制限納税義務者
  ・どういう人のこと?
    財産を受け取った時に日本に住所を有している
  ・課税される財産の範囲は?
    日本国内、日本国外にあるかを問わず、取得した財産全部(全世界財産)
    相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
(2) 非居住無制限納税義務者
  ・どういう人のこと?
    財産を受け取った人が日本国籍を有している
    かつ
    その人又は被相続人が相続開始前5年以内に日本に住所を有していたことがある
  ・課税される財産の範囲は?
    日本国内、日本国外にあるかを問わず、取得した財産全部(全世界財産)
    相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
(3) 制限納税義務者
  ・どういう人のこと?
    財産を受け取った時に日本に住所がない人
  ・課税される財産の範囲は?
    取得した財産のうち日本国内にあるもの(国内財産)
    相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)
(4) 特定納税義務者
  ・どういう人のこと?
    相続や遺贈で財産をもらっていない
    かつ
    被相続人から相続時精算課税制度を適用して財産をもらった人
  ・課税される財産の範囲は?
    相続時精算課税の適用を受けた財産(精算課税適用財産)

 また相続税法では、納税義務者を財産を受け取った個人と規定しているのですが、法人等を個
人とみなして相続税を課税する「みなし規定」というのもあります。
(5) 代表者・管理者の定めのある法人格のない社団や財団
   ・どんな時に納税義務者になる?
    遺贈があった場合
    又は 
    遺言でこれらの社団等を設立するための財産提供があった場合
(6) 持ち分の定めのない法人
   ・どんな時に納税義務者になる
    遺贈があった場合

1.相続税とは、
 相続税は、死亡した人(被相続人)の財産を相続又は遺贈(死因贈与を含む。以下同じ)により取得した配偶者や子など(相続人等)に対して、その取得した財産の価額を基に課される租税である。

2.相続税の持つ機能
 財産が親から子等に移るだけなのに、なぜ税金がかかるのか、これにはいろいろ考え方があるようですが、相続税の持つ機能として代表的なものは、次のとおりである。
(1) 所得税の補完機能
 被相続人が生前に受けた社会及び経済上の要請に基づき税制上の特典、その他による負担の軽減などにより蓄積した財産を相続開始の時点で清算する、いわば所得税を補完する機能である。
(2) 富の集中抑制機能
 相続により相続人等が得た偶然の富の増加に対し、その一部を税として徴収することで、相続した者としなかった者との間の財産保有状況の均衡を図り、併せて富の過度の集中を抑制する。

3.相続税の課税方式
(1) 遺産課税方式
 被相続人の遺産総額に応じて課税する方法である。
 死亡した者の所得税を補完する意義があり、作為的な遺産分割による租税の回避を防止しやすく、また、遺産分割のいかんに関係なく遺産の総額によって相続税が定まるため、租税の執行が容易である。
 この方式を採用しているのがアメリカ・イギリスです。
(2) 遺産取得課税方式
 各相続人等が相続した財産の価額に応じて、それぞれ超過累進税率が適用されるため、富の集中化の抑制に大きく貢献し、また、同一の被相続人から財産を取得した者間の取得財産額に応じた税負担の公平が期待できる。
 この方式を採用しているのがドイツ・フランスです。
(3) 法定相続分課税方式(我が国の現行の課税方式)
 各相続人等が相続等により取得した財産の合計を一旦法定相続分で分割したものと仮定して相続税の総額を算出し、それを実際の遺産取得額に応じて按分するという計算の仕組みにより計算される。
 ⅰ 相続又は遺贈により財産を取得した人の全員の課税価格(「各人の課税価格」)を合計して、
   「課税価格の合計額」を計算します。
 ⅱ 「課税価格の合計額」から「遺産に係る基礎控除額」を差引き、「課税遺産の総額」を算
   出します。
 ⅲ 「課税遺産の総額」を法定相続人が法定相続分に従って分割したものとして各相続人ごと
   の金額(「法定相続分に応じる各取得金額」)を計算します。
 ⅳ 前記(3)によって計算した各相続人ごとの取得金額に相続税の税率を乗じて税額を算出し、
   その合計により「相続税の総額」を計算します。
 ⅴ 「相続税の総額」に各人の財産取得割合を乗じて、「各人ごとの相続税額」を計算します。
   ※ この日本独特の相続税の計算方式を『法定相続分課税方式』といいます。
 ⅵ 「各人ごとの相続税額」に相続税額の加算、減算(贈与税額控除、配偶者に対する相続税
   額の軽減、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除)により調整し、
   「各人の納付すべき相続税額」を計算する。

4.遺産取得課税方式と法定相続分課税方式の留意点の比較
(1) 遺産取得課税方式
 ⅰ 自己が取得した財産だけで、正確な税額の計算・申告ができる。
    したがって、相続人の一人の申告漏れにより他の共同相続人にも追徴税額が発生するこ
   とはない。
 ⅱ 法定相続人の数に関係なく、同額の遺産を取得した者には、同額の税負担となる。
   (各々の担税力に応じた課税をすることができる。)
 ⅲ 課税価格の減額措置は、居住等を継続する者のみに減税効果が及び、他の相続人の税負担
   は、軽減されない。
(2) 法定相続分課税方式
 ⅰ 自己が取得した財産だけでなく、他の相続人が取得したすべての財産を把握しなければ正
   確な税額の計算・申告ができない。
    したがって、相続人の一人の申告漏れにより他の共同相続人にも追徴税額が発生する。
 ⅱ 相続により取得した財産の額が同額であっても法定相続人の数によって税額が異なる。
 ⅲ 現行の居住や事業の継続に配慮した課税価格の減額措置により、居住等の継続に無関係な
   他の共同相続人の税負担まで緩和される。

4.取引価格とは?
 不動産取引は、売り手の所有する個別的事情のある不動産につき売り手が売りたいという動機が生じ、買い手もその不動産を買いたいという動機が生じたときを契機とする。
 不動産の取引価格は、少しでも高く売りたいという売り手の価格とその不動産の個別的効用及び相対的稀少性に対する買い手の拠出できる価格とが一致したときに成立する。
 不動産の価格を形成する要因(以下「価格形成要因」という。) とは、不動産の効用及び相対的稀少性並びに不動産に対する有効需要の三者に影響を与える要因をいう。
 不動産の価格は、多数の要因の相互作用の結果として形成されるものであるが、要因それ自体も常に変動する傾向を持っている。
価格形成要因は、下記の一般的要因、地域要因及び個別的要因に分けられる。

(1) 一般的要因
  Ⅰ 自然的要因
  Ⅱ 社会的要因
  Ⅲ 経済的要因
  Ⅳ 行政的要因
(2) 地 域 要 因
  Ⅰ 宅 地 地 域
   (イ) 住 宅 地 域
   (ロ) 商 業 地 域
   (ハ) 工 業 地 域
  Ⅱ 農 地 地 域
  Ⅲ 林 地 地 域
(3) 個別的要因
  一.土地に関する個別的要因
  Ⅰ 宅  地
   (イ) 住 宅 地
   (ロ) 商 業 地
   (ハ) 工 業 地
  Ⅱ 農  地
  Ⅲ 林  地
  二.建物に関する個別的要因
  三.建物及びその敷地に関する個別的要因

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 それでは、その一般的要因、地域要因及び個別的要因について詳しく見ていくことにします。

(1) 一般的要因
 一般的要因とは、一般経済社会における不動産のあり方及びその価格の水準に影響を与える要因をいう。
 それは、自然的要因、社会的要因、経済的要因及び行政的要因に大別される。
 一般的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
 Ⅰ 自然的要因
   1. 地質、地盤等の状態
   2. 土壌及び土層の状態
   3. 地勢の状態
   4. 地理的位置関係
   5. 気象の状態
 Ⅱ 社会的要因
   1. 人口の状態
   2. 都市形成及び公共施設の整備の状態
   3. 教育及び社会福祉の状態
   4. 不動産の取引及び使用収益の慣行
   5. 生活様式等の状態
 Ⅲ 経済的要因
   1. 貯蓄、消費、投資及び国際収支の状態
   2. 物価、賃金、雇用及び企業活動の状態
   3. 税負担の状態
   4. 技術革新及び産業構造の状態
   5. 交通体系の状態
 Ⅳ 行政的要因
   1. 土地利用に関する計画及び規制の状態
   2. 土地及び建築物の構造、防災等に関する規制の状態
   3. 宅地及び住宅に関する施策の状態
   4. 不動産に関する税制の状態
   5. 不動産の取引に関する規制の状態

(2) 地 域 要 因
 地域要因とは、一般的要因の相関結合によって規模、構成の内容、機能等にわたる各地域の特性を形成し、その地域に属する不動産の価格の形成に全般的な影響を与える要因をいう。
 Ⅰ 宅 地 地 域
 (イ) 住 宅 地 域
 住宅地域の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 日照、温度、湿度、風向等の気象の状態
   2. 街路の幅員、構造等の状態
   3. 都心との距離及び交通施設の状態
   4. 商業施設の配置の状態
   5. 上下水道、ガス等の供給・処理施設の状態
   6. 公共施設、公益的施設等の配置の状態
   7. 汚水処理場等の嫌悪施設等の有無
   8. 洪水、地すべり等の災害の発生の危険性
   9. 騒音、大気の汚染、土壌汚染等の公害の発生の程度
  10. 土地利用に関する計画及び規制の状態
 (ロ) 商 業 地 域
前記(イ)に掲げる地域要因のほか、商業地域特有の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 商業施設又は業務施設の種類、規模、集積度等の状態
   2. 商業背後地及び顧客の質と量
   3. 顧客及び従業員の交通手段の状態
   4. 商品の搬入及び搬出の利便性
   5. 街路の回遊性、アーケード等の状態
   6. 営業の種別及び競争の状態
   7. 当該地域の経営者の創意と資力
   8. 繁華性の程度及び盛衰の動向
   9. 駐車施設の整備の状態
   10. 行政上の助成及び規制の程度
 (ハ) 工 業 地 域
前記(イ)に掲げる地域要因のほか、工業地域特有の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 幹線道路、鉄道、港湾、空港等の輸送施設の整備の状況
   2. 労働力確保の難易
   3. 製品販売市場及び原材料仕入市場との位置関係
   4. 動力資源及び用排水に関する費用
   5. 水質の汚濁、大気の汚染等の公害の発生の危険性
   6. 行政上の助成及び規制の程度
 Ⅱ 農 地 地 域
 農地地域の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 日照、温度、湿度、風雨等の気象の状態
   2. 起伏、高低等の地勢の状態
   3. 土壌及び土層の状態
   4. 水利及び水質の状態
   5. 洪水、地すべり等の災害の発生の危険性
   6. 道路等の整備の状態
   7. 集落との位置関係
   8. 集荷地又は産地市場との位置関係
   9. 消費地との距離及び輸送施設の状態
   10. 行政上の助成及び規制の程度
 Ⅲ 林 地 地 域
 林地地域の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 日照、温度、湿度、風雨等の気象の状態
   2. 標高、地勢等の状態
   3. 土壌及び土層の状態
   4. 林道等の整備の状態
   5. 労働力確保の難易
   6. 行政上の助成及び規制の程度

(3) 個別的要因
 個別的要因とは、不動産に個別性を生じさせ、その価格を個別的に形成する要因をいう。個別的要因は、土地、建物等の区分に応じて次のように分けられる。
一.土地に関する個別的要因
 Ⅰ 宅  地
 (イ) 住 宅 地
 住宅地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 地勢、地質、地盤等
   2. 日照、通風及び乾湿
   3. 間口、奥行、地積、形状等
   4. 高低、角地その他の接面街路との関係
   5. 接面街路の幅員、構造等の状態
   6. 接面街路の系統及び連続性
   7. 交通施設との距離
   8. 商業施設との接近の程度
   9. 公共施設、公益的施設等との接近の程度
   10. 汚水処理場等の嫌悪施設等との接近の程度
   11. 隣接不動産等周囲の状態
   12. 上下水道、ガス等の供給・処理施設の有無及びその利用の難易
   13. 埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態
   14. 土壌汚染の有無及びその状態
   15. 公法上及び私法上の規制、制約等
 (ロ) 商 業 地
 商業地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 地勢、地質、地盤等
   2. 日照の向き
   3. 間口、奥行、地積、形状等
   4. 高低、角地その他の接面街路との関係
   5. 接面街路の幅員、構造等の状態
   6. 接面街路の系統及び連続性
   7. 商業地域の中心への接近性
   8. 主要交通機関との接近性
   9. 8) 顧客の流動の状態との適合性
   10. 隣接不動産等周囲の状態
   11. 上下水道、ガス等の供給・処理施設の有無及びその利用の難易
   12. 情報通信基盤の利用の難易
   13. 埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態
   14. 土壌汚染の有無及びその状態
   15. 公法上及び私法上の規制、制約等
 (ハ) 工 業 地
 工業地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 地勢、地質、地盤等
   2. 間口、奥行、地積、形状等
   3. 高低、角地その他の接面街路との関係
   4. 接面街路の幅員、構造等の状態
   5. 接面街路の系統及び連続性
   6. 従業員の通勤等のための主要交通機関との接近性
   7. 幹線道路、鉄道、港湾、空港等の輸送施設との位置関係
   8. 電力等の動力資源の状態及び引込の難易
   9. 用排水等の供給・処理施設の整備の必要性
   10. 上下水道、ガス等の供給・処理施設の有無及びその利用の難易
   11. 情報通信基盤の利用の難易
   12. 埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態
   13. 土壌汚染の有無及びその状態
   14. 公法上及び私法上の規制、制約等
 Ⅱ 農  地
 農地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 日照、乾湿、雨量等の状態
   2. 土壌及び土層の状態
   3. 農道の状態
   4. 灌漑排水の状態
   5. 耕うんの難易
   6. 集落との接近の程度
   7. 集荷地との接近の程度
   8. 災害の危険性の程度
   9. 公法上及び私法上の規制、制約等
 Ⅲ 林  地
 林地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 日照、乾湿、雨量等の状態
   2. 標高、地勢等の状態
   3. 土壌及び土層の状態
   4. 木材の搬出、運搬等の難易
   5. 管理の難易
   6. 公法上及び私法上の規制、制約等

二.建物に関する個別的要因
 建物に関する個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 建築(新築、増改築又は移転) の年次
   2. 面積、高さ、構造、材質等
   3. 設計、設備等の機能性
   4. 施工の質と量
   5. 耐震性、耐火性等建物の性能
   6. 維持管理の状態
   7. 有害な物質の使用の有無及びその状態
   8. 建物とその環境との適合の状態
   9. 公法上及び私法上の規制、制約等

三.建物及びその敷地に関する個別的要因
 前記及びに例示したもののほか、建物及びその敷地に関する個別的要因の 主なものを例示すれば、敷地内における建物、駐車場、通路、庭等の配置、建物と敷地の規模の対応関係等建物等と敷地との適応の状態がある。
 さらに、賃貸用不動産に関する個別的要因には、賃貸経営管理の良否があり、その主なものを例示すれば、次のとおりである。
   1. 借主の状況及び賃貸借契約の内容
   2. 貸室の稼働状況
   3. 修繕計画及び管理計画の良否並びにその実施の状態

「地価公示(公示価格)・路線価・固定資産税評価額(・基準地価)」の違いを知る!

 一つの土地には、異なる4つの価格が成立するとされています。
   1.公示価格 2.相続税路線価 3.固定資産税評価額 4.取引価格
     上記4つの価格です。これを1物4価といいます。

※ 地価公示、相続税路線価、固定資産税評価の相互関係
 公示価格を100として、概ね相続税路線価を80、固定資産税評価額を70と均衡化が図られています。

     1物4価のイメージ
    相続税路線価 = 4,000万円
    固定資産税評価≒ 3,500万円
    時  価 ≒   5,000万円

1.公示地価とは?
 公示地価は、地価公示法(昭和44年法律第49号)に基づき、国土交通省による土地鑑定委員会が毎年1回公示する標準地の価格で、調査は昭和46年(地方圏は昭和47年、一部の用途は昭和50年)から毎年実施されています。
 公示対象は原則として都市計画法による都市計画区域内ですが、都市計画区域以外でも土地取引が相当程度見込まれるものとして省令で定められた区域が対象に加わります。公示される価格はその年の1月1日時点で、3月中旬頃に発表されます。土地価格動向の指標として、市場の需給動向を反映した中立公正な価格です。
 そして、この地価公示価格は、相続税路線価、固定資産税評価の基礎となります。相続税路線価や固定資産税評価額は地価公示価格を基準とするため、地価公示価格が変動することで、これら課税評価額も変動する関係にあります。
 公示地価は公共事業用地の取得価格算定の基準とされるほか、「一般の土地取引価格に対する指標となること」「適正な地価の形成に寄与すること」が目的とされています。
 そのため、それぞれの土地がもつ本来の価値(売り手にも買い手にも偏らない客観的な価値)を評価することになっており、現存する建物などの形態に関わらず、対象土地の効用が最高度に発揮できる使用方法を想定したうえでの評価が行なわれます。
 それぞれの地点につき、2人以上の不動産鑑定士が別々に鑑定評価を行ない、その結果を調整したうえで価格が決定されるため、標準地の単位面積あたりの“正常な価格”(更地価格)だというのが建前です。公示される際には、「住宅地」「商業地」「宅地見込地」「準工業地」「工業地」「調整区域内宅地」に分類されます。
 ちなみに2013年の公示地価では、公示対象の区市町村が1,389(東京23区および785市538町43村)、対象の標準地が26,000、評価を行なった不動産鑑定士は2,706人(数字はいずれも国土交通省公表資料による)となっています。
 標準地の数は2004年の31,866地点から毎年、徐々に減少が続いています。

2.相続税路線価とは?
 道路面に対して価格が付けられている。
 公示地価などが敷地そのものについての価格(単価)なのに対して、路線価は一定の距離をもった「路線」に対して価格が決められます。
 つまり、その路線に面する宅地の価格(単価)はすべて同じという考えかたで、個々の敷地における価格はその形状などに応じて補正をします。 ただし、大都市部の幅の広い路線などでは、上り車線側と下り車線側、あるいは道路の途中から別々の異なる価格が付けられる場合もあります。
 都市部の市街地では、ほぼすべての路線(公道)に対して価格が付けられるため、その基礎となる調査地点(標準宅地)の数は約36万(2012年の場合)にのぼります。
 後記の公示地価や基準地価における調査地点の10倍を上回る数のため、評価時点は毎年1月1日ですが、これが公表されるのは7月1日となっています。
 なお、2007年以前は毎年8月1日に公表されていましたが、これが1か月早められる代わりに、閲覧用の分厚い路線価図の作成が取りやめられました。
 全国の路線価図(過去3年分)は国税庁のページでみることができます。
 路線価図には1平方メートルあたりの単価が千円単位で表示されていますので、たとえば図中に「200」とあればその単価が20万円ということになります。

3.固定資産税評価額とは?
 固定資産税評価額は、各市町村が固定資産税を算定する際の基準となる価格です。
 3年ごとの評価替えで、地価変動の大きい都市部では毎年、 時点修正されています。
 土地の固定資産税評価額は、個々の個別性を反映した価格です。
 建物の固定資産税評価額は、画一的に減価償却した価額です。
 建物の固定資産税評価額は、残価率を20%とし、画一的な減価償却した価額です。
 しかし、木造建物であれば、築15年ぐらいのものであれば、市場価格がゼロとなる場合もあります。このような場合、固定資産税評価額は時価を超え、適切な時価とはなりません。

(参考)基準地価とは?
 公示地価とよく似たものに基準地価があり、調査は昭和50年以降、毎年実施されています。価格の性質や目的、評価方法などは公示地価とほぼ同様に考えて差し支えなく、大きく異なるのは価格時点(基準日)が7月1日(公示地価は1月1日)である点です。こちらは毎年9月20日頃に公表されます。
 また、根拠となる法律が国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)(公示地価は「地価公示法」)であること、調査の主体が都道府県(公示地価は国)であることなどが公示地価と異なっています。
 さらに、公示地価が都市計画区域内を主な対象とするのに対して、基準地価は都市計画区域外の住宅地、商業地、工業地、宅地ではない林地なども含んでいます。
 調査の対象となる基準地の多くは公示地価と異なっていますが、一部は 公示地価の標準地と重複しているため、半年ごとの地価動向を確認することができる場合もあります。
 ちなみに2012年の基準地数は、宅地(住宅地、商業地、工業地)が21,908地点、林地が556地点、合計22,264地点です。調査対象範囲は公示地価より広いものの、地点数は 公示地価 よりも少なくなっています。
 なお、公示地価では評価にあたる不動産鑑定士が1地点につき「2人以上」となっているのに対し、基準地価の規定では「1人以上」となっています。
 また、公示地価と同様に、このところ数年は基準地数が年々減りつつあります。

  次回は不動産(土地)の取引価格についてです。

【相続税の納税義務者】
 相続税の納税義務者は、原則として個人に限られる。
 法人等が遺贈によって財産を取得した場合には、その法人等はもっぱら法人税の納税義務者
として、法人税の課税関係が生ずるにすぎない。

【人格のない社団等に納税義務が生じる場合】
 ところが、法人税法では、法人所得のうち、公益法人または人格のない社団等の非収益事業
に係る所得等を非課税とし、さらに所得概念から資本等取引に係る収益を除外していることか
ら、被相続人がこれらの法人等の非収益事業に対して財産を遺贈し、または、これらの法人等
を設立するための財産の提供を遺言した場合において、その遺贈者の親族その他その者と特別
の関係がある者の相続税または贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときは、
これらの法人等を個人とみなして、贈与税又は相続税を課することにしている。

【持分の定めのない法人に納税義務が生じる場合】
 持分の定めのない法人に対し財産の贈与、遺贈又は設立のための提供があった場合において、
その贈与、遺贈又は提供によりその者の親族その他これらの者と特別の関係がある者の相続税
又は贈与税の負担が不当に減少すると認められるときは、その持分の定めのない法人を個人と
みなして、贈与税又は相続税を課する。

【法人税等相当額の控除】
 個人とみなされるものの贈与税又は相続税の額については、その個人とみなされるものに課
される法人税等相当額を控除する。

【住所の判定】
 納税義務者の規定の適用上、個人とみなされるものの住所は、その主たる営業所又は事務所
の所在地にあるものとみなす。

【贈与税額の計算】
 個人とみなされるものの贈与税額は、贈与者の異なるごとに、その贈与者の各一人のみから
財産を取得したものとみなして算出した場合の贈与税額の合計額とする。

Q.親が生まれてくる子どもを選べるのか? 子どもが親を選んで生まれてくるのか?
A.親が生まれてくる子供を選べないのは明白です。そんな光景は見たことがありません。
  同じく子供が生まれてくる親を選別しているかどうかも、見えない世界のことであるので、
  わかりませんが、子供が生まれてくるとき、どの親の元に生まれるかをあらかじめ決めて
  誕生し、自分の課題をクリアするのに良さそうな親を探し、決めるのだそうです。とも考
  えられます。

   子は親に育てられて大きくなります。その間にたくさんの愛情を受けることでしょう。
  母方の愛を母性愛といい、人の本能とも言われています。その愛情を受け、時には優しい
  子に育ち、時には甘やかされて育ち、時には逞しく育つことがあります。それらの全部が
  子が育つと言うことです。
   やがて子は大きくなり、親の支えが必要となくなり自立する時がきます。それまでの親
  の手助けには感謝しつつ、しかしそれらを一時忘れることで、自分の自立を確認できます。
   さらにやがて、たくさんのことを教えてくれた、支えてくれた親が人の手を借りなけれ
  ばならなくなった時、通常の場合、子は自然と親に対し恩返ししなくてはならない、と思
  うようになるはずです。
   子を持つ親の大半は、気持ちの大小はあると思いますが、心の片隅には将来自分の財産
  を子に譲り、自分の最期を看取って欲しいと思っていると思います。

Q.長男が面倒を見るって考えが通常でしょうか?
A.昔は、「家」がついてきたので、長男が全責任を持つって事で一同納得したと思いますが
  親の面倒を見ていくのは「子」というのは必然だと思いますが、長男がというのは昔の話
  だと思います。
   しかし、「長男」の本当の意味は、親からその愛情を受ける時間が兄弟に比べ長かった
  ことと、最初の子というのはとても大切に育てられる(長女の場合は嫁に行き、長男は跡
  取りとして大切にされた。)という2つの理由があり、親からの期待も大きかったからだ
  とも考えられます。

Q.扶養義務とは?
A.独立して生活していけない人に対して、経済的に支援してあげなければならない義務のこ
  とをいいます。扶養されるべき人は、扶養義務を負っている者に対して、扶養義務に基づ
  いて経済的援助をするように求めることができます。もっとも、どのくらいの援助を求め
  ることができるかは、扶養されるべき人と扶養義務者の収入などから、個別具体的に判断
  されることになるでしょう。扶養義務を負うのは、原則として「直系血族」及び「兄弟姉
  妹」であり、特別な場合に「3親等内の親族」にも扶養の義務を負わせることができると
  されています。ただし、3親等内の親族は、常に扶養義務を負うわけではありません。
   扶養義務を負うのは、原則として「直系血族」と「兄弟姉妹」ですので、これらの人に
  経済力がない場合など特別な場合のみ、家庭裁判所が、審判によって、3親等内の親族を
  扶養義務者にすることができるとされています。
   扶養義務を負う者は、民法に規定されています。

Q.民法第877条に違反するとどうなるのでしょうか?
A.扶養を受ける権利のある者又は他の扶養義務者から「お前(も)、扶養義務を履行しろ」と、
  民法878条・879条に基づき家庭裁判所に「扶養請求調停」(家事審判法17条)が申立てら
  れるかもしれません。調停が不調に終わると、自動的に「扶養請求審判」(家事審判法9
  条1項乙類8号)が開始され(家事審判法26条)、申立てられた者の収入その他一切の事
  情が考慮されて、扶養料の負担の可否・可とする場合はその額等が命じられます。

 民法 第4編 親 族
    第7章 扶 養
第877条(扶養義務者)
 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
 2 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、3親等内の親族
   間においても扶養の義務を負わせることができる。
 3 前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判
   を取り消すことができる。

第878条(扶養の順位)
 扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者
 間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定
 める。扶養を受ける権利のある者が数人ある場合において、扶養義務者の資力がその全員を
 扶養するのに足りないときの扶養を受けるべき者の順序についても、同様とする。

第879条(扶養の程度又は方法)
 扶養の程度又は方法について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができ
 ないときは、扶養権利者の需要、扶養義務者の資力その他一切の事情を考慮して、家庭裁判
 所が、これを定める。

第880条(扶養に関する協議又は審判の変更又は取消し)
 扶養をすべき者若しくは扶養を受けるべき者の順序又は扶養の程度若しくは方法について協
 議又は審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その協議又は審判の変更
 又は取消しをすることができる。

第881条(扶養請求権の処分の禁止)
 扶養を受ける権利は、処分することができない。

Ⅰ 調停手続一覧(手続名と内容)
 1 遺産分割調停
   遺産の分割について相続人間で話し合う手続
 2 寄与分を定める処分調停
   遺産分割の際に、被相続人の財産の維持又は増加について特別に寄与した相続人の寄与分
   について話し合う手続
 3 遺留分減殺による物件返還請求調停
   遺産相続において贈与や遺贈のために法定の最低限度を下回った者からの回復について話
   し合う手続
 4 遺産に関する紛争調整調停
   相続人間において遺産に関する紛争がある場合にそれを話し合う手続

Ⅱ 各調停手続の概要
 1 遺産分割調停
   被相続人が亡くなり、その遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合には家
   庭裁判所の遺産分割の調停又は審判の手続を利用することができます。調停手続を利用す
   る場合は、遺産分割調停事件として申し立てます。この調停は、相続人のうちの1人もし
   くは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるものです。
   調停手続では、当事者双方から事情を聴いたり、必要に応じて資料等を提出してもらった
   り、遺産について鑑定を行うなどして事情をよく把握したうえで、各当事者がそれぞれど
   のような分割方法を希望しているか意向を聴取し、解決案を提示したり、解決のために必
   要な助言をし、合意を目指し話合いが進められます。
   なお、話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され、
   裁判官が、遺産に属する物又は権利の種類及び性質その他一切の事情を考慮して、審判を
   することになります。

 2 寄与分を定める処分調停
   遺産分割に当たって、共同相続人のうち被相続人(亡くなった方)の財産の維持又は増加
   について特別に寄与した者には、法定相続分の他に寄与分が認められますが、寄与分につ
   いて相続人の協議が調わないとき又は協議ができないときには、家庭裁判所の調停又は審
   判の手続を利用することができます。調停手続を利用する場合は、寄与分を定める処分調
   停事件として申し立てます。調停手続では、当事者双方から事情を聴いたり、必要に応じ
   て資料等を提出してもらった上で、解決案を提示したり、解決のために必要な助言をし、
   合意を目指した話合いが進められます。なお、話合いがまとまらず調停が不成立になった
   場合には、審判手続が開始されますが、遺産分割審判の申立てをしないと不適法として却
   下されることになります。

 3 遺留分減殺による物件返還請求調停
   遺留分とは、一定の相続人のために、相続に際して、法律上取得することを保障されてい
   る相続財産の一定の割合のことで、被相続人(亡くなった方)の生前の贈与又は遺贈によ
   っても奪われることのないものです。遺留分減殺請求とは、遺留分を侵害された者が、贈
   与又は遺贈を受けた者に対し、遺留分侵害の限度で贈与又は遺贈された物件の返還を請求
   することです。遺留分減殺による物件返還請求について当事者間で話合いがつかない場合
   や話合いができない場合には、遺留分権利者は家庭裁判所の調停手続を利用することがで
   きます。なお、遺留分減殺は相手方に対する意思表示をもってすれば足りますが、家庭裁
   判所の調停を申し立てただけでは、相手方に対する意思表示とはなりませんので、調停の
   申立てとは別に内容証明郵便等により意思表示を行う必要があります。この意思表示は、
   相続開始及び減殺すべき贈与又は遺贈のあったことを知ったときから1年又は相続開始の
   ときから10年を経過したときは、することができなくなります。調停手続では、当事者
   双方から事情を聴いたり、必要に応じて資料等を提出してもらったり、遺産について鑑定
   を行うなどして事情をよく把握したうえで、当事者双方の意向を聴取し、解決案を提示し
   たり、解決のために必要な助言をし、話合いを進めていきます。

 4 遺産に関する紛争調整調停
   例えば、相続人の1人の名義になっている不動産が被相続人(亡くなった方)の相続財産
   であるかどうかについて、相続人の一部で争いがある場合など、相続人の間で相続財産の
   有無、範囲、権利関係等に争いがある場合に、当事者間での話合いがまとまらないときや
   話合いができないときには、家庭裁判所の調停手続を利用することができます。紛争の内
   容が相続人全員に及ぶ場合など、相続人全員を手続に参加させる必要があるときは、遺産
   分割事件として申立てをすることが必要な場合があります。

 5 手続の内容に関する説明
 Q1. 被相続人の債務の負担者などについても、家庭裁判所で話し合うことができるのですか。
  A. 被相続人の債務(借金等)は、法律上相続開始によって法定相続分に応じて当然に分割さ
   れますので、原則として遺産分割の対象にはならないと考えられています。したがって、
   調停において、当事者間で特定の相続人が債務を相続する旨の合意が成立したとしても、
   あくまで相続人間の内部関係を決めたに過ぎず、その内容を債権者に主張できるわけでは
   ありません。
 Q2. 相続人の一人が遺産の一部を隠していると疑っているのですが、家庭裁判所に申立てをす
   れば調べてもらえるのですか。
  A. 家庭裁判所の遺産分割手続は、遺産を探し出すことを目的とした手続ではありません。も
   ちろん、調停のときなど、相続人に対して、その遺産の範囲や内容について意見を聴き、
   必要な資料の提出を促すことはありますが、ほかにも遺産があると考える場合には、原則
   として、自らその裏付けとなる資料を提出することが求められます。
 Q3. 調停での話合いがまとまらない場合は、どうなるのですか。
  A. 調停は不成立として終了しますが、引き続き審判手続で必要な審理が行われた上、審判に
   よって結論が示されることになります。

 6 申立てにつき、申立書の他に標準的な申立添付書類
  イ. 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  ロ. 相続人全員の戸籍謄本
  ハ. 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいらっしゃる場合、その子(及びそ
   の代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  ニ. 相続人全員の住民票又は戸籍附票
  ホ. 遺産に関する証明書(不動産登記事項証明書及び固定資産評価証明書、預貯金通帳の写し
   又は残高証明書、有価証券写し等)

1.借地権とは
一般に借地権とは、借地借家法に定める「建物の所有を目的とする地上権又は賃借権」をいい
ますが、税法では、借地借家法に規定する借地権より範囲が広く解され、税目によっても若干
範囲が違っています。

2.借地権の設定とは
借地権の設定とは、土地の所有者等が他の者に対してその土地の使用収益することを許諾する
ことをいい、一般には、土地の賃貸借契約の締結によってその設定が行われます。この借地権
が設定されますと、借地権者はその土地の使用収益権を得、土地所有者は、地代の収受権を取
得することとなります。権利金は、その土地の使用収益権に対する対価といえます。 

3.権利金を収受しないと
権利金を授受する取引きの慣行がある地域において、同族関係にある個人及び法人間の取引に
対してその授受がなされないときは、税務上では、これらの行為があったものとみなして課税
(認定課税)されます。

4.借地権の取引慣行があるかないか
権利金を授受する取引きの慣行があるかどうかは、その場所の借地権割合で判断します。
その割合が30%未満であれば、借地権の慣行がないものとみなされます。

5.借地権割合とは
借地権割合とは、一般に路線価図に記載された割合のことを指します。
路線価は、相続税の課税価格に算入する財産評価をする場合によるものとされています。
それ以外の目的の場合、例えば、借地権を設定する場合の借地権の価額を算定する場合や借地権
を譲渡するような場合においては、他の合理的な方法によっても差し支えないとされています。

6.借地権の認定課税がない場合
上記3の場合において、権利金の収受があったものとみなして認定課税が行われますが、
権利金の授受に代えて相当の地代を収受している場合、あるいは、
当事者間で将来土地を無償返還する旨を定め、これを連名の書面(土地の無償返還の届出)で
税務当局 に届けているときは、権利金の認定課税がされないこととされています。
但し、無償返還の届出をしている場合において、相当の地代と実際の地代との差額があるとき
は、その差額について地代の認定課税が行われます。

7.借地権の認定課税がある場合
借地権の認定課税は、地主が会社か個人か、借地人が会社か個人かによって次のように取り扱わ
れます。
     地主が    借地人が会社の場合    借地人が個人(地主会社の役員、使用人)
                         の場合
     会 社  地 主:認定課税(寄附金)あり    地 主:認定課税(給与)あり
     の場合  借地人:認定課税(受贈益)あり    借地人:認定課税(給与)あり

     個 人  地 主:認定課税なし        地 主:認定課税なし
     の場合  借地人:認定課税(受贈益)あり    借地人:認定課税(贈与)あり

8.認定課税される権利金の額(法人税)
会社が借地権を設定した際に、通常の権利金の授受がない場合には、認定課税が行われますが、
この場合に行われる認定課税の金額は、次の算式で計算した金額となります。
ただし、この算式により計算した金額が、通常収受すべき権利金の額を超える場合は、その通常
収受すべき額となります。この場合の通常収受すべき権利金の額とは、たとえば更地価額に借地
権割合を乗じた額などをいいます。

  認定課税される金額=土地の更地価額 ×(1-実際の地代の年額/相当の地代の年額)

  相当の地代=土地の更地価額 × おおむね年6%

※1権利金を一部授受している場合や経済的利益の額がある場合は、その額を控除した金額に対し
  て課税されます。
※2相当の地代は、権利金や経済的利益がある場合であっても、ないものとして計算します。

 (例)
 ・土地の更地価額(時価)      2,000万円
 ・その土地の相続税評価額     1,400万円
 ・借地権割合             60%
 ・通常支払うべき権利金       1,200万円(時価)
 ・実際に支払っている地代年額      60万円
 ・相当の地代の年額          120万円

 ①実際に支払っている地代に見合う権利金の額
 土地の更地価額   実際に支払っている地代年額  相当の地代の年額
   2,000万円 ×(1-       60万円 /     120万円  ) =1,000万円    
 ②通常支払うべき権利金の額
   1,200万円<1,000万円 ∴1,000万円
 ③認定課税される権利金の額
               1,000万円

9.無償返還の届出書が提出されている場合の相続税法上の評価
上記6の借地権の設定に際し、土地の無償返還に関する届出書が提出されていた場合その個人に
相続が発生した場合の借地権や土地の相続税評価は次のようになります。
(1)借地権の評価(借地人側の評価)
借り手に相続が発生した場合、無償返還を表明しているので借地権はゼロと評価されます。
但し、個人が貸し手、同人と同族関係のある法人が借り手の土地の賃貸借取引が行われた場合で、
当該法人の株式の評価において純資産価額方式の計算を行うときは、その土地の自用地評価額の
20%相当額の価値があるものとして資産の価額に算入します。
(2)貸宅地(いわゆる底地としての土地)の評価(地主側の評価)
貸し手に相続が発生した場合、貸宅地(土地)は自用地評価額の80%で評価します。

Ⅰ 遺言執行者とは
 遺言執行者とは、遺言書の内容を具体的に実現する人をいいます。遺言書に書かれている内容・趣旨にそって、相続人の代理人として相続財産を管理し名義変更などの各種の手続きを行います。
ⅱ遺言執行者は、遺言で指定される場合と、家庭裁判所により選任される場合とがあります。
イ遺言書による指定
 遺言書による指定は、通常、遺言をした遺言書のなかで指定されますが、別の遺言書で指定しても構いません。
ロ家庭裁判所による選任(民法1010条)
 遺言執行者がないとき、またはなくなったときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によって、これを選任することができる。  
 ・遺言執行者がないときとは
  ①指定または指定の委託がない、②指定された者が就職を拒絶した場合など。
 ・遺言執行者がなくなったときとは
  遺言執行者につき死亡、解任、辞任、資格喪失などの事由が生じた場合。
 家庭裁判所への申立書には、通常、遺言執行者の候補者を記載しておきます。
 遺言執行者に指定された者は、就職を承諾することも拒絶することも自由ですが、承諾したときは、直ちに任務を行わなければなりません。

Ⅱ なぜ遺言執行者を選ぶのか
 遺言の内容によっては、相続分の指定や遺産分割の禁止のように、執行を必要としないものもあります。
 しかし、執行を必要とするものも多くあります。たとえば、認知の遺言があればその認知届をしたり、相続人以外への遺贈があれば引渡しや登記という執行が必要になります。
 また、遺言の内容が遺言執行者による執行を要しない場合でも、遺言執行者を指定しておくことは、相続人間の紛争を緩和することが期待できます。
ⅱ遺言執行者のみが執行できるもの
 ①認知、②推定相続人の廃除・取消
 この場合は、遺言執行者が必要で、もし遺言執行者がいないときは、家庭裁判所遺言執行者を選任してもらわなければなりません。
ⅲ遺言執行者または相続人が執行できるもの
 ①遺贈、②遺産分割方法の指定、③寄付行為
 ただし、遺言執行者の指定がある場合は、相続人は執行できませんから、遺言執行者が執行することになります。
ⅳ遺言の執行を必要としないもの
 ①相続分の指定、②遺産分割の禁止、③遺言執行者の指定など
 被相続人の死亡と同時にその効力が生じ、それ以上に遺言を執行する余地のないもの。
 遺言執行者をおかなくても、相続人が自分たちで執行できるものもありますが、遺言はしばしば相続人の間で利益が相反する内容も多く、相続人全員の協力が得られられない場合があります。
 そうした場合には遺言の内容を第三者の立場から忠実に、かつ、公平に実行してくれる遺言執行者を指定しておくことが賢明です。       

Ⅲ 遺言執行者になれない者
 未成年者および破産者 は遺言執行者になれません。
 遺言執行者は、法人(信託銀行など)であっても構いません。また、相続人又は受遺者を遺言執行者に指定することも差し支えないとされています。
 しかし、遺言執行者は、利害関係が複雑にからむことが多く、手続きがスムースに進まないおそれがありますので、相続について利害を持っていない、そして相続に関して知識と経験がある人を指定するのが望ましいでしょう。
 なお、遺言執行者になる資格があるかどうかの基準時は、遺言書作成のときではありません。遺言の効力発生時ですので注意が必要です。
 遺言執行者は未成年者、破産者を除き、だれでもなることができますが、できれば法律に詳しい弁護士、税理士などを指定することで紛争を防止する効果が期待できます。 

Ⅳ 遺言執行者の任務
 遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有します。
 また、遺言執行者がいる場合には、相続人は、遺言の対象となった相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるような行為は一切禁止されます。この規定に反した相続人の行為は無効です。
           
Ⅴ 遺言執行の具体的な内容
 相続人・受遺者へ遺言執行者に就任した旨の通知を出す。(遺言書の写しを添付)
 相続財産目録を作成し、相続人・受遺者へ交付する。
 受遺者ニ対して、遺贈を受けるかどうか確かめる。
 遺言による認知があった場合、市町村役場に戸籍の届出をする。
 相続人を廃除する旨の遺言があった場合、家庭裁判所に廃除の申立てをする。
 不動産があるときは、相続登記の手続をする。
 遺言に従って受遺者へ財産を引き渡す。
 相続財産の管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為をする。

相続の語源
相続の語源は、仏教の言葉から来ているようです。相続・・・・因果が連続して絶えないことを言う。転じて、跡目を継ぐこと。
ところで、日本の相続の考え方は江戸時代の「家督相続」から始まっています。江戸時代の武士の相続は、家名と家禄を継ぐことを意味しており、それは同時に、武士としての地位や藩の様々な公職に就くことでもあります。
相続は必ず、主君の許可を必要としました。そのため「家督被下」すなわち、家督を上から下さると言う形をとりました。相続するというのは、予め届けてある嫡子が原則であり、他の子が相続するというのはよほどのことがない限りありえませんでした。
相続には、父が隠居して子が相続する「家督相続」と父の死亡により子が相続する「跡式相続」があります。
まず、家督相続ですが、子の成長に合わせ、自分は隠居しなければなりません。元服する年齢は15歳が普通であり、隠居する年齢は50歳位が適当とされていました。武士は軍役を担うのが建前ですから、あまり高齢で現役と言うのは無理があります。
次に、跡式相続ですが、相続を願い出るときは「跡目書上げ」という願書を提出することになります。これには、被相続人の死亡日時、相続人の氏名・年齢、兄弟の名などを書きます。相続人がいれば問題ありませんが、もし、死んだ時点で実子がいない場合は御家断絶となることもあります。このようなことがないように実子がいない場合は養子を迎えるなどの手当てをいろいろ工夫しました。

相続税の最初
相続税は明治時代に、日露戦争の戦費調達のためにできた税金です。日露戦争が終わった現在でも相続税は残っていますし、日本で一番税率の高い税金と言われ、三代相続が続くと財産がなくなってしまうと言われています。
相続税の課税方式には、被相続人の遺産総額に応じて課税する「遺産課税方式」と、個々の相続人等が取得した遺産額に応じて課税する「遺産取得課税方式」があります。
我が国の相続税の課税方式は、明治38年の相続税法創設以来、遺産課税方式とされていましたが、昭和25年に遺産取得課税方式に改められ、昭和33年には税額の計算に遺産取得課税の建前を維持しつつ、各相続人等が相続等により取得した財産の合計を一旦法定相続分で分割したものと仮定して相続税の総額を算出し、それを実際の遺産の取得額に応じて按分するという計算の仕組み(法定相続分課税方式)が導入されました。

アメリカでの相続税
アメリカでは相続税は遺産税とよばれています。遺産取得税が、相続財産を法定相続人に分けその後で税金を払うのに対し、遺産税は、相続財産から税金を差し引き、残りを相続人で分けます。よって、遺産取得課税は法定相続人の数によって控除額が変わりますが、遺産税は人数に関係なく一定となります。
連邦遺産税の非課税枠(基礎控除)は、2002年には100万ドル、2004年には150万ドル、2006年には200万ドル、2009年には350万ドルと段階的に増額してきました。但し、この非課税枠を適用できるのは被相続人がアメリカ市民または居住外国人である場合に限ります。被相続人が非居住外国人の場合は6万ドルの非課税遺産枠が適用されます。但し、在米資産を持つ日本人の場合は、日米間の贈与税・相続税に関する租税条約により、アメリカ市民及び居住者の非課税枠が適用されます。
2010年については、一時期相続税が廃止されていましたが、2011年よりは、最高税率を35%、控除額500万ドルという条件で、相続制度の維持を行いました。なおこの措置は2012年までの時限措置で、2013年以降については、最高税率55%が適用されます。

死亡保険金(被相続人が生前その保険料を全額支払っていたものとします。)を受取った場合—–

 死亡保険金は、民法上は亡くなった人の財産(遺産)ではなく、死亡によって契約上受取人に指定された者が受取る固有の財産です。しかし、相続税法上は、相続財産とみなして相続税を課すことにしています。そこでこれを「みなし相続財産」と呼んでいます。

 例えば、相続人が、被相続人甲さんと同居の子A子さんと他に居を構えているB子さんとします。甲さんは、日常の身の回りを世話をしてくれているA子さんを受取人として生命保険契約を締結しました。甲さんの死亡により生命保険金はA子さんが受取り、遺産については法定相続分でそれぞれが相続することになります。つまり、日々面倒を親切に見てくれているA子さんにB子さんより少し余分にお金を残してやれることになるのです。

 但し、相続税の対象となる生命保険金については、一定の金額の部分は相続税の非課税金額とされています。その金額は、500万円×法定相続人の数です。
 上記の例の場合において、生命保険金が上記だけの場合、1000万円までは相続税はかからないということです。

● 税制改正大綱原案のポイント

・相続税の最高税率を 50%⇒55%(6億円超の相続財産を対象に)

・所得税の最高税率を 40%⇒45%(課税所得4000万円超の部分を対象に)

・住宅ローン減税を4年延長(所得税の年間控除上限を倍増の40万円に)

・雇用を1人増やした場合の法人税控除額を倍増の40万円に

・給与支払総額を増やした企業は、増加分の1割を法人税から控除可能に

・中小企業の800万円までの交際費を全額損金算入可能に

● 相続税基礎控除の減額     相続人が多い場合ほど影響大となります

相続人の数      従 来      改正後     課税財産UP

相続人 2人    7,000万円    4,200万円    2,800万円

相続人 3人    8,000万円    4,800万円    3,200万円

相続人 4人    9,000万円    5,400万円    3,600万円

● 小規模宅地の減額特例

・特定居住用宅地の80%減額対象面積を330㎡に拡大

・特定事業用宅地(400㎡上限)の特例適用と併用可に

● どれほど税金が高くなるか

遺産総額が4億円、相続人が配偶者と子2人の場合、配偶者が2分の1を相続

したとすると(配偶者の税額軽減後)

従 来      改正後     相続税額UP   UP率

4,050万円    4,610万円    560万円   13.8%

その配偶者が死亡し、遺産の2億円を、子2人が相続する場合

従 来      改正後     相続税額UP   UP率

2,500万円    3,340万円    840万円   33.6%

上記の合計、つまり2次相続をも併せ考えた場合の相続税UP

従 来      改正後     相続税額UP   UP率

6,550万円    7,950万円    1,400万円   21.4%

その結果、改正相続税案に備える為には、

1次・2次の合計相続税が最も安くなる遺産分割案であるとか、効率的な贈与案、

各人単位での相続納税のキャッシュプランの立案等重要なことが増えてきます。

● 未成年者控除・障害者控除の拡充

・未成年者控除   ~20歳まで 1年につき 6万円 ⇒ 10万円

・障害者控除    ~85歳まで 1年につき 6万円 ⇒ 10万円

(特別障害者 12万円 ⇒ 20万円)

● 子・孫への教育資金の非課税贈与

・H25.4.1~H27.12.31までの金銭贈与の内、30才までに学費などに実際に使った

金額については最大1500万円までは贈与税を非課税とする。

・適用するためには金融機関に『教育資金非課税申告書』及び、使途の領収書や

30才に達した年に『調書』の提出必要。

 1. 財産の遺言書の必要性。 メリット
 なぜ、遺言書が必要か。あると、無いでは、天と地の違い。
例、子供がいない場合、持家を妻が全部貰いたい。
  相続に特定の財産を貰いたい。
  事業用財産を引き継ぎ者が貰いたい。
  舅を面倒をみたので財産を貰いたい。
  孫に財産をやりたい。
  妻にマイホームを残してやりやい。
  遺産分割協議書を作らなくても不動産登記が出来る、手間暇不要。
  遺言相続は、法定相続より優先するので、自分の考えの相続をさせることが出来る。
  遺言執行者が指定されていれば、故人の口座の出し入れが出来、書類や協議が不要。
  内縁の夫婦が相手に財産を残してやりたい。
  事実婚の場合相手に財産を残してやりたい。
まだまだ、ありますが、これらのことは、遺言がないと実現困難です。

  2. 遺言書の種類
 イ、公正証書遺言
 ロ、自筆証書遺言
 ハ、秘密証書遺言

  3. 公正証書遺言の作り方
 遺言者と証人2人が、公証人役場に出向き、遺言内容を話すと、それを公証人が書面にしてくれる。遺言書は、3部作られ、正本と謄本は、本人に、原本は、公証人役場に保管される。

  4. 自筆証書遺言の作り方
 遺言者が自分で遺言書を初めから最後まで、全文自筆で書く。構成は、題名、本文、日付、署名、押印。出来たら、封に入れ封印する。
 本人が死亡した後、遺言書の発見者や、保管者は、開封せずに家庭裁判所に届、「検認」を受ける。

  5. 秘密証書遺言の作り方
 これは、めったに利用されないので、省略します。

  6. 遺言書は、どの方式が良いか公正証書遺言のメリット
 変造が無い。紛失や盗難の恐れが無い。無効になる事が無い。自筆遺言のように裁判所の「検認」の手続きが不要で、すぐに実行できる。
 安全確実で、相続が開始されたとき手続きが、すむうずにできると言う点で、公正証書遺言がよく利用されています。 以下公正証書遺言を前提として解説していきます。

  7. 遺言書の内容の書きかた。(公正証書遺言の草案文)
 なんでも遺言できるわけでは、ありません。 つぎの4つの事項に限られます。
 相続について。遺産の処分について。認知について。遺言執行人について。
 イ、内容は、いたって簡単でかまわない、難しく考えることは、ありません。
 ロ、どの財産を誰に、相続させるか、遺贈させるか、対象の財産と範囲を明確に表記する。
 ハ、箇条書きの方が、分かりやすい。
 ニ、「遺言執行人」を指定します。これがないと、いざ、相続というとき、だれが、手続きを取り仕切るかで、もめる可能性があります。
 ホ、認知、ほかのことを書きます。専門家に相談すると、適切な要件を満たしたものが出来るでしょう。

  8. 当事務所の対応
 当事務所では、適切な遺言の草稿から公証人の手配、必要な書類の手配、公証人役場への案内、などします。

配偶者に居住用不動産を贈与する場合
贈与により婚姻期間が20年以上である配偶者から
国内にある居住用不動産(土地・建物)を取得した場合、
その居住用不動産を翌年3月15日までに居住の用に供し、
かつ、その後も引き続き居住の用に供すると認められるときは、
その年分の贈与税については、基礎控除110万円のほかに
2,000万円の特別控除がうけられます。
但し、この特例の適用を受けるためには、下記の書類を
添付した贈与税の申告書の提出が必要となります。

※贈与税評価額算定のために必要な書類
□ 不動産登記簿謄本<土地・建物>(京都地方法務局)
□ 物件所在地のわかる地図(路線価地図)
□ 固定資産評価証明書(区役所)

※不動産登記のために必要な書類
贈与人
□ 印鑑証明書(区役所)
□ 住民票の写し(区役所)
□ 権利書<土地・建物>
□ 実印
受贈人
□ 住民票の写し(区役所)
□ 委任状
□ 贈与証書に印鑑

※贈与税申告のために必要な書類
□ 戸籍謄本(贈与を受けた日から10日経過日以後作成のもの)
□ 住民票の写し







贈 与 契 約 証 書

下記記載の不動産は、贈与者〇〇〇〇の所有であるが、〇〇〇〇はこ
れを受贈者◇◇◇◇に贈与することを約し、◇◇◇◇はこれを受諾した。
なお、平成25年△△月△△日までに下記表示の不動産の引渡し及び
所有権移転の登記を申請することを確約する。
この契約を証するため、この証書2通を作成し、各自その一通を保存
するものとする。
不動産の表示
(一) 京都府〇〇市〇〇〇町〇〇7番地の〇〇
宅地 一六五・二九平方メートル
(二) 同所同番地所在
家屋番号 〇〇〇番
木造瓦葺 二階建 居宅
床面積  壱階 五七・六〇平方メートル
弐階 五七・六〇平方メートル

平成25年△△月△△日
京都府〇〇市〇〇〇町〇〇7番地の〇〇
贈与者 〇〇〇〇
京都府〇〇市〇〇〇町〇〇7番地の〇〇
受贈者 ◇◇◇◇

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FAX:075(841)6431
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会計プロフェッショナルの税務事案奮闘記
深井和巳 監修
日本公認会計士協会京滋会 編著

租税法判例について、日々生起する相談案件を、京都で開業する公認会計士事務所で働く会計士により、判例中心で読み解くストーリー仕立てで構成。